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ガーデンセラピー

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◆お母さん

私達が英国に戻る旅立ちの日。
いつものように、母は英国で頑張るよう激励の言葉を贈ってくれる。
しかし、車が走り出すと母はその車を追いかけて来る。
手を高く大きく振り、エンエンと泣きながら追いかけてくる。
ボロボロと涙を流しながら、子どもが母の後追いをするように、、、、
一瞬にして母が子どもになってしまう。
車が見えなくなるまで追いかけてくる。
76歳になる母の姿は本当にかわいくて、かわいくて、後ろ髪引かれる思いで、私たちの涙も誘う。
こんな旅立ちを年に3回、繰り返している。
母にとっては孫である娘が9歳にして英国留学に一人成田を飛び立った時の自分を思い出す。
追いかける母の気持ちも、旅立つ娘の気持ちもその両者の体験の狭間にいる自分を幸せ者だと噛締める。
異国での生活の困難や淋しさ、最も辛い別れる時の寂しさも、乗り越え、家族の愛と互いの前進のために消化して行く。
留学には、甘えを厳しさ乗り越える愛情に変化させる特性がある。
甘えだけでは脱落の道を辿るけれど、そこに厳しさを加えて行ったなら愛情になるのかとさえ思ってしまう。
お母さん、もうちょっと待っててね。
娘をひとり立ちさせてあげてから、戻ってくるからね。

「私はお花に命を戴いているんだと思うんだよ。咲いてくれてありがとう。と話しかけたら、今年も咲いてくれたよ。ありがたい。」
こんな口癖の母の趣味はお花。
ご近所では有名なお花好き。
お花のお世話をしすぎては、体調を崩してしまうことも良くある。
趣味のお花なんだから、そこまでしなくてもいいのに、、、、、と思うけれど、母にとっては母の心の命になっているらしい。
多くのお花が咲く春には母のガーデンを見物に県外からもお客様がやってくるようになってしまった。
お花を通じての人間関係からも豊かな老後を送っている。
お花たちが満開となるこの季節に私達は英国生活で見ることが出来ないのが本当に残念です。
ご近所の方がそんな私たちのためにカメラに収めてくださった写真をこのページに載せました。
どうぞ、母のガーデンをご覧下さい。

9月20日の敬老の日には「夫婦二人で100歳目指してファイト!」のカードと共に真っ赤なバラ100本の花束を贈った。
傍に居て上げられなくて申し訳ないと思いながらも、心通う家族であることに感謝している。
親は本当にありがたい。
本当は一緒に居て欲しいと叫びたいのに、自分のわがままよりも子どもの歩みを後押ししてくれる。
無償の愛ほど美しいものはない。
美しい愛情に支えられてるんだから、どんなことにも乗り越えられるだろうと思っている。

2004.09.20