英国アンティーク

アンティークと本来呼べるのは100歳以上のものであるが、1930年代頃の商品が多く出回っている昨今、100歳に満たない商品もアンティークとして販売されています。
英国に住んで、商品価格に不思議を感じることがよくあります。
同じメーカーの同じような商品ですが、新品の商品よりも古い年季の入った商品の方が価格がお高いのです。英国製品は新しいと安っぽく見え、同じものでも使い込まれたものは高級なものに見えてくるのが不思議です。
日本でなら、英国のこの感覚はまるで反対になります。新しいものが一番に高級でお高い商品であり、一度でも使われたものは二足三文！清潔重視の日本ではリサイクルショップと言えど、一度使われたタオル、下着、シーツなどは販売されていません。英国のチャリティーショップ（リサイクル商品）ではクタクタになったタオル、色あせたシーツ、洗濯された下着が堂々と販売されています。
ものに対する思考が地球の反対側の国の英国と日本では大きく違います。古き伝統を積み重ねたものをよしとする英国の思考。新しいものを清められているものとして大切にする日本の思考。男性の女性観さえ、このお国柄の違いが反映されているのか？日本の男性諸君は若ければ若いほど良いと見る女性観、畳と女房は、、、、なんて言葉もある日本です。英国の男性諸君は体も心も熟した女性を好みます。あらゆるところに新しいものをよしとする日本と伝統を重視する英国とがあります。
日本の神社の思考は常に新しく清められていることを重視し、英国の教会や学校などは伝統を重視します。
良い商品は使い込まれ、長年愛されながら人間の心と一緒に過ごした分、ものであっても感性的に光り輝くものになってゆくのかもしれません。また、日本は古いものでもどこかで新しさから穢れの無い清らかな心を表現しようとします。
私は英国アンティーク家具に囲まれながら、日本と英国の思考の違いに気づかされたところです。
これらか更に英国アンティークの世界にのめり込もうとしている私に、古き心あるもの達は私に何を教えくれるのでしょうか？とても楽しみです。