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母の目、子の目から

学校を考えよう

目次

ご意見ご感想はこちらから

◆ 目次 ◆

比較日本の教育
学校とは、、、、
大学受験生?それとも楽しい毎日?
教育再生会議第一次報告を拝見して 
いじめ その責任追及
人格形成に必要な学校であってほしい
いじめ、、、それは人種差別問題と似ていませんか?
世界の動きの中から見た日本の教育
いじめ
教育再生会議
ハウスの中の喧嘩!
至れり尽せりの学校の落とし穴・・・生徒の死
イギリスの子どもタバコ事情
GCSE試験
ハリーポッター映画とこどもの声
教育基本法改正案について
コザックダンス⇒盆踊り
ロシア革命 the Russian Revolution
子供たちの世界を見る目
麻薬
教室でのセンス・オブ・ユーモアー
ナッツアレルギーと友情と思いやり
算数が得意でない娘
ガイド活動
英国名門パブリックスクールイートン校の敷地内にジプシーがキャンプ
UK公立、私立の違い
UKの麻薬教育
本物のジュエリーをつくる学校
世界の手話(fingerspelling)
Scholarship(奨学金制度)
教育法に見る国の違い「子供の学校ズル休みで、母親が60日間の禁固刑 」
広大な敷地と自然をもつパブリックスクール・・朝の散歩
Symphony Orchestra 
UKのパブリックスクールは基本的考え方が家族!!
Dyslexia(ディスレクシア)
リサイクルできる制服
イギリスの公立校の現状
イギリスの大学進学率とその歴史的背景
日本の学校

学校を考えよう

胎教瞑想から始まって、1ヶ月からの読み聞かせ、10ヶ月から早期教育、各習い事、幼稚園受験、6歳からオーストラリア・ハワイ・イギリスなどのホームステイ(約1ヶ月単位)インターナショナルスクール、そして現在イギリスに留学、子供の教育のいろんな場を経験しながら今日の私たち親子があるわけですが、一番大切なことは親も子供も心が伸びやかな環境の中に自分を置けることかなと思っています。
教育方法にもシュタイナーやモンテッソーリやさくらさくらんぼ教育?などいろいろな教育方法があります。それらを飛び越えて、子供自信がやる気、生きる気の自発性が持てる環境を与えてあげることが一番!!と・・・・・
そんなことを考えながら子どもと向き合ってきたら、なぜか留学の道を選んでいた、私たち親子です。

ここでは英国、日本の社会の動きにまつわる学校、その他学校に関係のあるさまざまな事柄をを取り上げてみました。

「英国の教育制度」
英国留学の種類
学校を考えよう
インデペンデントスクールの教育
子育ての言葉
子育ての言葉その2
Petite Mumのつぶやき
子どもと考えよう世界平和
娘から見た母・母から見た娘
2006年10月娘シックスフォーム(16歳)新設カテゴリー
英国留学:懸念されるところ

小学生のみなさんへ
ひきこもりのお友達へ

「君も考えているの?自殺」

比較日本の教育

日本の教育はその方法論、システム、価値観において、子ども達の心を健全に育めなくしている!

教育の価値観:学校の勉強が出来ることだけが重要視されすぎてはいないだろうか?
特に親自身がこの価値観に固執しているように思う。それとも社会からの受身としてこの価値観を持たざるおえないのだろうか?
人間の価値観:個性よりもみんなが同じであることを現実には重要視していないだろうか?
日本国内に住んでいた頃は、日本を他と比較し、その違いを発見することは出来なかった。だから、全ての基準が日本の基準に添って思考することになっていた。しかしながら、自分の心の中でどうしても、いろいろがしっくりとこない。矛盾の雲に巻かれて何も見えなくなり、溺れそうになってしまう自分を感じていた。
同じ地球上に住んで、酸素を吸って、二本の足で歩いている同じ人間であるのに、ましてや、資本主義、民主主義、三権立法と国の基本システムも同じであるのに、どうしてここまで違う価値観とカルチャーを持っているのか?考えずにはおれない。
現在の日本の教育と英国の教育を比べてみる。
日本:努力することによりオールラウンダーに誰もがなれると思っている。
英国:オールラウンダーは努力だけではどうすることも出来ない、天才的素質を持っている者に限られる。だからこそ、自分の得意分野を極力伸ばそうとする。
一人の人間が全てをこなそうとするのが日本で、得意分野のエキスパートになろうと考えるのが英国です。13歳から選択科目があり、16歳からは選択科目の3教科もしくは4教科となる。
日本と英国の違いを良しにつけ、悪しきにつけ、並べて行ったなら膨大な文章になってしまう。
歴史が違うから、この違いがある。ごもっともであるが、同じ資本主義、民主主義、三権立法である部分を基本に日本と英国を比べてみて欲しい。ロンドンのシティーで働くようなサラリーマンが日本には居るだろうか?40歳そこそこでリタイアし、その後は子育てしながらも自分の好きなように暮らせるだけのお金を40歳頃までに稼いでしまう。日本のサラリーマンの雰囲気とは大きく違う。日本は報道規制が強く、報道されない世界ニュースも多い。弁護士は社会正義なのか、お金で雇われ代理戦士としてガンマンのごとく戦うのか。日常生活の中で法律がとても近いところにある英国。国の基本となっている部分で日本と英国は実際の生活において細かい部分が大きく違うことを見つけることができる。
日本は個人の心に影響する部分で、資本主義、民主主義、三権立法を幾分、履き違えていないだろうか?学校という囲いの中に法律はまず適用させていない国である。それだけでも不思議な国です。日本を外から見ると、沢山の不思議が発見できます。私が発見したこれらは、私が日本国内で生活していた頃に矛盾として感じ、思考の混乱となっていた部分です。日本の多くの子ども達も親達も私がそうであったのと同じように自分自身ではそれが何であるのかが気がつかないままに、この矛盾に苦しみ、生きる力さえ減退させているのではないかと思えてくる。
目先の出来事を地球規模の枠から覗いてみよう。地球規模で考えると固定観念が裏返しに見えてくる事柄も多くある。そこに人間が何の邪心もなく、求めようとしている幸せとは、、、、特に資本の原理を地球規模で考えると、我々はなぜ勉強をするのか?自分のためだけでなく、資本の原理からどうして勉強する必要があるのか?が見えてきて、勉強が出来ることよりももっともっと大切なものを思い出すことが出来るかもしれない。
上記は価値観いついて掻い摘んでお話してしまったので分かりにくかったかもしれませんね?
方法論、システムにおいても、子どもの心のやる気や向上心を促進させることが出来るような教育であって欲しい。暗記力中心のテスト、一発勝負のテスト。ここからは物事を心の作用も含め、掘り下げて考える教育になっていない。子どもを評価するのではなく、到達度の評価なのですから、一発勝負のテストで入試を行うことに疑問を感じます。このテストの方法論は非常に大切であり、この方法論から、具体的に子ども達が受ける教育の方法論が決められてくる。現在のテストの方法では人格形成の入る余地が無い。教育委員会を含め、国規模で、学校関連のシステムを大きく改革していただきたい。子ども達の心を守ったり、ケアしたり、見張るシステムがないではないか!お役所仕事の先にある学校教育であってはならない。

2007年05月

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学校とは、、、、

9歳からお世話になったプレップスクール。11歳からのシニア。13歳からのシニアと英国に来て現在の学校は3つ目の学校になる。9歳からのプレップ(小学校)の在籍期間は1年。英国に慣れない私たち親子をプライベート面から、学業面に渡り、細かくお世話いただいた学校です。娘はこのプレップスクールでアメリカンイングリッシュからクイーンズイングリッシュの発音を習得し、学業面の基礎を築きました。英語も出来ない母が英国生活を好調にスタートすることができたのは、このプレップスクールと地域の人たちに守られていたからです。
次のシニアはフレンドリーでお友達との関係もよく、好調な日々を過ごしておりましたが、ジェラシーと学校内の派閥問題から教育の理想を逸脱する傾向がありましたので、きっぱりと辞めさせて頂きました。しかしながら、学校サイトから辞めないで欲しいと強くお引きとめいただいたことに感謝せねばなりません。
そして、現在在籍している学校は、海を越え、教育の理想を求めてやってきた私たち親子に、留学という道を選んで大正解であったと思わせてくれる学校です。親達の教育の理想を裏切ることの無い、システムと人材と心があります。学校からいただくご好意に何度泣いたか分かりません。まだ在籍中ですので、その詳細を書き記すことはできませんが、英国の中でも優秀な校長No1に選ばれている私たちビッグファミリーのトップです。

日本で教育の理想を暗中模索し、10ヶ月からはじめた「くもん」の早期教育。1歳で2歳児読書をこなし、雑誌にまで載せていただき、最後に残ったのは教室とわが子との狭間で悩む母になっていた。教育の裏事情を知れば知るほどにこの教育は嘘だ!と思えた。幼稚園受験にもトライし、入園させていただいた。私立であって国の援助を受けている日本の私立は教育内容も矛盾であるが、本音と建前の大きな違いを身をもって体験することになる。日本の教育はどこかクリアではない。
娘が小学校1年生になるときには日本の教育を排除した教育の場を希望した。日本国内のインターナショナルスクールを選んだ。英語の出来ない母親で小学校1年生から娘は母の通訳をこなすことになった。授業料も大きく膨れ上がり経済事情は悲鳴を上げながらも、心はニュートラルで本音で暮らせるクリアな生活が嬉しかった。心を重要視した教育を私は選んだことになる。そして、経済的節約を機に英国へと渡った。学校というところが、娘の学業面だけでなく、私たちに生きる力を与えてくれる場であることを知った。学校であるが、勉強が出来ることだけが優先されていない。広く、深く、人間を世間を思慮に入れた学校である。英国インデペンデントスクールはインデペンデント(独自)であるからこそ、とことん理想の教育を学校自体が追求できる。これぞ、まさしく、子ども自身に合った学校を選ぶことが、最高の教育となる。インデペンデントだからこそ、学校のカラーが色濃く出ており、子どもの個性に合った学校を選ぶことがその子を伸ばしてあげることが出来る学校となる。ここで、学校のブランドから選ぶことがいかに間違っているかが良く分かる。

学校が黙って手を差し伸べてくださるご好意に何度感謝した事でしょう。全校生徒約1000人のマンモス校ですが、学校は生徒一人ひとりに配慮したこころ配りがあります。この学校システムを日本も取り入れて欲しいところです。

2007年05月15日

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大学受験生?それとも楽しい毎日?

英国は高校が2年間。最初の1年生終了時のAsテストでほぼ大学が決まる。だから娘は大学がほぼ決まるテスト数週間前のはず。。。が、、、、しかし、、、、日本では考えられないと思いますが、週末になると夜8時から夜中2時くらいにかけてのパーティーに出かける。お友達の家でのホームパーティーですが、英国のご家庭のホームパーティーは簡単に30人くらい以上は集まる。高校生のパーティーでもお酒は当たり前、年齢的にもお酒が許される年齢に達しています。それなら、週末以外は勉強しているだろうと思いたいところですが、小学生の頃から宿題だけは坦々とこなす娘でした。今もなんら変わることがなく、宿題は坦々とこなしています。しかし、長時間勉強する訳でもなく、宿題以外のお勉強をやっているとも思えない。それどころか、音楽や映画のダウンロードに時間を費やし、パーティーに着て行く衣装のコーディネイト、化粧に余念無く、この年齢で興味を持つであろう内容を充実させた楽しい高校生活を送っている。日本はクリスマスやお正月を返上してまで、ねじり鉢巻で勉強するのではないのか!このあまりにも大きな違いに驚かない日本人はまず居ないであろう。
日本の学生のようにテスト前にねじり鉢巻で勉強している留学生も居ることと思いますが、留学はしているものの日本のカルチャー価値観で英国の留学生活を送って居るに過ぎず、本来の留学にはなっていないのかもしれません?偏ったお勉強により、人格形成の時間が奪われることにもなるかもしれません。
日本のように無理した勉強、その他を犠牲にし、努力に努力を重ねた勉強が良いと考える価値観。これは、英国では受け入れられない価値観です。「無理」この言葉事態がまずもってよい言葉ではない。「無理」の言葉の裏には改善しなければならない何かが隠れていると思っても良いかもしれません。私自身、「無理」や「頑張る」という言葉が嫌いです。頑張るという言葉の何処かに無理という言葉が潜んでいるようで、、、、プレッシャーを含んだ言葉であり、言う側の責任放棄の言葉のようにも聞こえる。子育ての中でも娘に対して「頑張ってね。」という言葉かけは殆ど行いませんでした。私自身、「頑張ってね。」と言われると、とても淋しい心持になります。
留学時を含め、プレップスクールからシニアに学校が変わったときなども娘に何度も確認してしまった。「この学校が自分に合わないと思ったり、楽しいと思えなかったら、いつでも辞めてね。楽しくない学校にママはお金支払うつもり無いからね。」「楽しと思えない学校はあなたの個性に合っていないんだから、合っている学校を見つけた方がいいよ。」「楽しいと思えない学校には行っちゃ駄目だよ。」この言葉は娘にしっかりと浸透してしまったらしく、実に楽しい学校生活を送っている。いつでもハッピーな娘に育ってしまった。
勉強が出来ることよりも心を優先した子育てでした。そして、苦労や災難といわれる出来事に出会っても、それらを楽しみに変換できる魔法を身につけた私たち親子です。
子どもは育てたように育つものです。娘は特別なお勉強をすることなく、今日まで楽しい学校生活を送り、とことんマイペースで無理することなく、自分に合った大学に進むことが、自分を一番発揮できる方法だと思っています。ブランドで大学を選ぼうとはしていないということです。確かにだと思います。生きる価値観と勉強が出来ること、大学によって価値が決まるなどという思考を引き離して考えるときっとこんな生き方になるのかもしれません。
高校1年生の娘の同級生はすでに自分で車を運転し、学校に通っている生徒も居ます。英国の高校生は日本の大学生のようでもあります。日常生活を見ても、責任追及の面から見ても、日本の高校生より大人です。日本はもしかすると責任能力のある高校生をがんじがらめにして、成長をストップさせてしまっているのかもしれません?

2007年05月01日

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教育再生会議第一次報告を拝見して 

〈第1次報告の最終案(要旨)〉 asahi.com2007年01月18日15時36分より

 教育再生会議「第1次報告」「教育再生のための当面の取り組み」(『七つの提言と五つの緊急対応』)の要旨 

 《七つの提言》 

 【1】ゆとり教育を見直し、学力を向上する 
  「基礎学力強化プログラム」▽習熟度別指導の拡充▽地域の実情に留意のうえ学校選択制の導入 

 【2】学校を再生し、安心して学べる規律ある教室にする 
  出席停止制度を活用、警察と連携▽反社会的行動を繰り返す子供に毅然(きぜん)たる指導 

 【3】すべての子供に規範意識を教え社会人としての基本を徹底する 
  「道徳の時間」の確保と充実▽高校での奉仕活動の必修化▽大学の9月入学の普及促進 

 【4】あらゆる手だてを総動員し、魅力的で尊敬できる先生を育てる 
  社会の多様な分野から積極的、大量に教員に採用▽メリハリある給与体系で差をつける▽不適格教員は教壇に立たせない 

 【5】保護者や地域の信頼に真に応える学校にする 
  「教育水準保障機関」による外部評価・監査システムの導入▽副校長・主幹等の新設▽民間人校長など管理職に外部の人材を登用 

 【6】教育委員会の在り方そのものを抜本的に問い直す 
  危機管理チームを設ける▽教職員の人事権は市町村にできるだけ移譲▽教委の基準や指針を国で定めて公表し、第三者機関の外部評価制度を導入 

 【7】社会総がかりで子供の教育にあたる 
  「家庭の日」を利用しての多世代交流▽地域リーダー(教育コーディネーター)の育成 

 《五つの緊急対応》 

 「ゆとり教育」の見直し=早急▽教育委員会制度の抜本改革=07年通常国会に提出▽教員免許更新制導入=07年通常国会に提出▽学校の責任体制の確立等=早急に国会に提出▽反社会的行動をとる子供に対する毅然たる指導のための法令、通知等の見直し=06年度中

24日の正式報告で上記に変更があった場合には上記を修正します。

目先の対応策で終わってしまうのではないか、、、いつものように、、、上記の内容で大改革が出来るのか?そんな風に思ってしまう。。。。
上記太字部分、もう少し掘り下げ、視野を広く持った対応策にして欲しい。人間としてのマナー、と言うことは相手に対しての思いやり、思いやりを人間が持つには愛情を感じながら育つことが大切である。生まれたその日から愛情を持って育てられていたであろうか?親が子供に愛情を感じてもらいながら育てられるような国になっているのだろうか?親は愛情よりも資本主義社会で生き抜くために名誉やお金に偏った価値観を持ってはいないだろうか?子供の人格を育てることよりもお金稼ぎを優先にしてしまいがちな、資本主義社会に暮らしていることに気づいて欲しい。日本の受験体制はまさしく、お勉強さえ出来ればよい方法論であり、それは経済優先で人間として大切な人格形成の評価を無視した合否が結果として出されることになる。勉強さえ出来ればよいと言う教育からそろそろ抜け出る必要があるのではないだろうか?

思いやりとマナーは同じことかもしれない、かしかし、日本のTVを見ているとお笑い場面で相手をたたく、暴力でお笑いを取れてしまう国民性があるという事実。国民心理を考えて欲しい、相手の災難がおかしいと思うこの心理。子供の心理にも大きく影響を与えるであろうTVで平然と行われている。こんなTV画面を見て、親も子供も笑ってよいはずがない。学校だけをターゲットにした教育でよいのだろうか?社会全体を見つめ直すきっかけとなる教育改革であって欲しい。

誰がなんと言っても子供の最高責任者は親です。子育ての責任所在が親なのか、学校なのか、国なのか?戸惑ってしまうような教育改革。今の日本は親自身が教育の最高責任者になれないような事態に陥ってしまっているのか?そんなことは無いと思う。公的立場の教育委員会よりも、学校よりも先生よりも子供のことを一番に理解できるのは生まれてからずっと見守ってきた親のはず。責任の所在を親にすべきと思う。その親の期待に沿えるような学校づくり国づくりこそ、具体性をもった現場の改革が出来るのではないだろうか?教育改革に学校のシステムと公が邪魔をしてはいないだろうか?教育改革とは学校だけに留まるものではない。「家庭の日」1日で教育が変わるものでもなく、社会総がかりでもなく、親が全人格形成として子供を育てやすい国の価値観を育てるべきであると思う。

人間としての価値観が勉強が出来るところに置いてしまいがちな日本を改革して欲しい。人間としての価値観は人間の数だけあるはずです。日本はみんなが同じの集団心理から価値観が画一化され、生きて行きにくい国であることは否めません。自分が自分であることのニュートラルな心になることが難しい国なのです。

2007年01月20日

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いじめ その責任追及

いじめが原因ではないかと臆される自殺があった場合、親としてはかけがえの無い我が子を奪われた原因追求をしたくなります。原因が分からないまま我が子の死を受け入れることなど出来ないのが現実であると思います。そして片やお友達同士や学校側ではいじめた人が誰なのか、どんないじめがあったのか知っていても意外や口をつぐんでしまいます。いじめたであろう生きている生徒や先生を守ろうとする心理が働くのかもしれません。もしくは、大なり小なりいじめていない生徒が一人も居ないのかも知れません。全員にいじめ行為があったにもかかわらず、直接的な原因だけを取り上げるのはその生徒だけを吊るし上げている様で難しい問題となるのでしょう。
そしてまた、いじめとなる尺度は人間個々によって傷の深さが違ってきます。
日本は世界的に見ておかしな行動パターンがあります。「バカ!」と言う言葉はけして良い言葉ではありませんが、時に愛情として使われることもあります。人の頭を叩くなどとんでもない行為ですがTVのお笑い番組では相方の頭を叩くのが芸のひとつにでもなっているのでしょうか?日常生活の中で大変多く見かける悪いことが悪いと認識されていない行為です。騒ぎ立てるような行動があった場合、理由はどうであれ、英国では警察が出てきます。冷静な態度での対応以外相手を認めないと言う心理が歴然とある英国です。これは相手を脅威にさらしたところでの行動や交渉はアンフェアーであると考えるからだと思います。日本は島国で安全な国であったがために世界的にはマナー違反とされている行為が日常に氾濫しています。侵略、迫害、人種差別の歴史を持つ国で日本と同じような行動を取ったなら、すぐに警察がお出ましになるか裁判沙汰になっていると思います。いじめの行為が野放図にされている日本にはいじめが人間性を疑われるほどに悪いことであるという認識があるでしょうか?
何か不得意なもの、失敗してしまったことがあった場合、このことが原因となりいじめが始まるようですが、誰かが失敗してしまった何かがあった場合、人間の善良な心理でなら、失敗してしまった人の心のうちを察して、見てみぬふりをするとか、励ましの言葉を贈るとか、その心理状況に同調し慰めるとか、そうすることが人間としての心ですよね。これぞまさしく人格形成で養われる教育でありマナーです。人の失敗をお笑い番組でも見ているかのごとく、揚げ足を取り、相手のへこんだ心を更に奥に押し込む。そしてそれがその他の生徒におもしろおかしく披露するジョークでもあるかのように。TVをはじめとするメディアからの影響は大きく、ボカボカと頭を叩き、相方を罵倒し、いじめることが番組になっていたりしないでしょうか?こういう番組の視聴率が良いとしたら、日本人の根本的心理とその社会環境を見直す必要があると思います。こんな卑屈なお笑いを見て楽しいと思う心の裏側に不満の心が満杯の自分があるのかもしれません。長寿番組「笑点」などでも禿が笑いのネタになっていることがありますが、禿である事は笑うことなのかな?と、とても不思議な心境にさせられます。笑ってはいけないことをどうして笑いのネタにするのかが理解できません。子供達の気軽ないじめはこんなところから模倣として行われていると考えることも出来ます。
マナー違反も甚だしい、いじめ行為は日本人としての品格の問題でもあります。マナーは日常生活が心的にスムーズに過ごせる方法論でもあります。マニュアルに書いてあるようなマナーではなく、臨機応変に人の心を照らすところからその場、その場で思いやりの行動を取ることなんだと思います。マナーを使いこなす下準備には心の形成が必要ですね。人格無いところにマナーあらずでしょうか!
国民全員がアカデミックのお勉強よりもっと大切な教育に人格形成の子育てが必要であることを認識し、国はその具体的方法論を方向付けて欲しいです。学校はアカデミックの評価が中心ですが、その評価対象を広げてみたら如何でしょうか?TV番組への評価や視聴者からの意見を集めることも大切だと思います。品格ある日本を否定するような番組は早急に対処すべきです。テストは何時でも100点満点のような生徒が禿を笑いものにするような番組をみてお腹を抱えて笑っていたら、あなたはどう思われますか?
今、日本で最大に問題となっているいじめからの自殺ですが人種差別にこの問題を置き換えてみてください。人種差別でこれだけ多くの子供達が死の道を選んだとしたら、地球規模で問題視されることでしょう。日本全体がおかしな価値観から脱出しなくてはならないと思います。
次回は日本のおかしな価値観について実例をお話してみたいと思います。

2006年11月19日

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人格形成に必要な学校であってほしい

テストの前の晩に詰め込む、一夜漬けの勉強。日本人にとってごく当たり前の勉強方法ですね。一夜漬けの勉強方法は日本でもけして良い勉強方法ではないと認識されていますが、それは英国も同じです。ただしその理由は大きく違います。
日本人の多くの人が思う良くない理由;一夜漬けの勉強はそのとき限りで忘れてしまいやすく、今後に繋げる事が出来ない勉強方法である。もしくは、一夜漬けでは良い点数が取れないだろうことから良くないとされていると思います。
英国人の多くの人が思う良くない理由;普段勉強をしていないのにこのときばかりテストの前日に勉強をしている人を見て、本当の自分ではない作りものの自分で勝負しようとしているズルイ奴と思われる。そんな風に思われたくないと思う気持ちから益々勉強をしない子供たちが英国では問題でもあります。世界的に見て教育の理想と言われる英国インデペンデントスクール男子校ではこの兆候が更に強いものになります。
このことからも英国インデペンデントスクールが何処に重点を置いた教育を伝統的に行ってきたかがご理解いただけると思います。学校とは資本主義社会に便利に役立つ優秀な人間を輩出するだけでなく、人間的人格形成に重点を置いた教育をしているということです。資本主義社会を動かすのは経済ですが、その方向性を決めるのは人間です。この人間に人格が備わっていなければ、どんなにアカデミックのお勉強ができる優秀な者が資本主義社会を先導しても心穏やかに暮らせる社会にはなりません。資本主義社会は良い方法論ではあるけれど、あまりにも経済が優先されすぎると、人間よりも経済の方が偉くなってしまい、人の心を忘れ去ってしまいます。
日本は経済ばかりが優先され、人格形成が二の次になっていませんか?
学校のお勉強が出来ることよりも何よりも大切にしたい人格形成の教育です。
何かに秀でた良いところがあれば、それはその生徒の良い点として伸ばしてもらうことが出来る英国インデペンデントスクールです。アカデミックのお勉強は得意ではないけれど、人の心をつかみ、リーダーシップが取れる生徒が友達同士で企画立案したボランティア活動のカレーパーティーを行い、大きな成果を出しました。この生徒の人の心を大切に行動する実行力は見事です。学校側はこの生徒の良いところを見逃しません。アカデミックでは良い成績ではありませんが、見事プリフェクトに選ばれました。私も大好きで憧れの男子生徒です。娘を嫁がせるんだったら、こういう子がいいなとついつい思ってしまう!
音楽は得意中の得意でオーケストラでもコンサートマスターの席に居る生徒は、英語が不得意、アカデミックの授業はさぼり放題。こんな学校生活ですが彼のこの行動は容認されています。それでも英国の有名音楽大学に入学出来ているんです。
ひとつの国、ひとつの社会が形成されるのに学校のお勉強ばかりが出来る人間が必要ですか?日本人全員の将来の希望は学者ですか?国民全員が学者になってしまったら、その国は立ち行かなくなりますね。学校教育の段階でもっともっと多くの価値観をもって教育を行って欲しいです。学校のお勉強の成績が優秀な子が良い子で、学校のお勉強が出来ない子は落ちこぼれですか?それは大きな間違いですよ。学校がその子のよい点を発掘する力が無いだけです。人間には得意不得意があって当たり前です。誰もが持っている得意部分を延ばしてあげることが出来る教育であって欲しいです。不得意なものを強要してもその人間が潰れてしまうばかりです。日本の教育は全知全能の神のごとく何でも完璧に出来る教育を目指しているのでしょうか?大きな間違いであることに気が付いてください。そんな人間がこの地球上に存在するはずも無く、もし居たとしたら、カモフラージュの表面良い子なのかもしれません?

2006年11月17日

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いじめ、、、それは人種差別問題と似ていませんか?

ちょうど1ヶ月前に自殺連鎖が始まっているとこのページで書いた。この鎖はどこまでつながっているのか、、、、、早く断ち切らなくては。
男の子のいじめの中にズボンを脱がせる、下着を脱がせるという何とも卑屈ないじめがあるようだ。
ストリーキングなる公然わいせつ罪があるけれど、無理やり脱がせる側には性犯罪を強要する罪が適用できるのではないだろうか?単なるいじめと言う生易しい行為ではない。れっきとした犯罪行為であると思う。
日本の正義は法から模索するのではなく、社会正義からの考えが重視されます。社会に反する行為として大きく騒がれない限り、幾分、法に反していても許されることが多い。法が管理している国、英国と社会正義が管理している日本との違いでもあります。
いじめは表面化しにくい、表面化しにくいだけでなく、法の適用も難しい。しかし、人間の心に与えるダメージは創造しがたいほどに大きい。いじめた人間は気軽に軽薄な行為を行い、いじめられた人間は死を選ぶほどにダメージが大きい。いじめ問題に取り組んでいる多くの人たちがいじめる側、いじめられる側、両方を一人の人間が経験していることもあり、黒白つけにくく、その対応に悩むことだろう。
英国では人種差別問題は厳しく法で管理されています。このことは10月14日の記事にも書きました。その他にも英国で人種差別に関してのニュースはよく耳にします。日本では人種差別問題は少ないと思いますが、英国での人種差別問題と同じように問題とされているのがいじめであると私は感じます。いじめに関して法で管理しても良いとさえ思います。いじめはこれぞまさしく差別です。差別されること、差別すること、人格の尊厳においてあってはならないことです。どんなにいじめる行為を行っても自分には害がないと考え、自分の心のはけ口に相手の心を傷つける、法規制の無いところでの犯罪です。いじめを法規制のある犯罪行為として取り締まれるようお考えになってみてはどうでしょうか?

2006年11月15日
 

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世界の動きの中から見た日本の教育

日本の教育問題を語ろうとすると、人間の根底にまで掘り下げることになってしまい難しいですね。
日本の価値観と欧米の価値観の狭間での価値観の混乱が教育問題に繋がっているかもしれません?現状に合わせて、具体的に良い方向を両方から取り入れれば良いのに、、、、、
スパッと切り替えできず、昔からの良いと思われる価値観に何の根拠も無く押さえつけられてしまいますね。

こんなところでも、個人としての意見と公の場での意見があって、真髄に迫ることが出来ない日本です。それは、日本の文化を形作った日本の心でもありますが、資本主義社会、そして民主主義社会にこの価値観はマッチしているのだろうかと考えてしまいます。経済を原動力として動く世界から見た日本と、日本の伝統からの心(内面)の美がマッチしていないと言いますか、、、、
社会のシステムと日本的心の価値観が融合したくても出来ない現実があります。

この混乱の原理が分からないまま、心の窮地に追いやられてしまった人々は、不幸を背負い込んでしまいます?日本の教育の中だけで、このことを知ることはこれまた現実的に難しいです。
その国にずっと住みながら、その国の(わが国の)国民性を知ろうなんて誰も思わないでしょうから。

根底に上記のような混乱があり、学校教育も家庭教育も何を教育目標に持てばよいのかが見つけられてないように思えてしまいます、、、、
教育の理想が例えあったとしても、目先の現実対応策(生きること、勝ち抜いてゆくこと・・・受験)が先にたち、理想は理想で終わってしまうことが多くないでしょうか?
私はその理想を理想として教育や子育てが実現出来たことに感謝しています。
教育再生会議も教育審議会も日本のお偉さんは擦り傷にキズバンを貼るように目先対応ですもんね。ザルに入れた水を手で止めているようなもので、こちらを押さえれば、あちらから水漏れってなところでしょうか?

かつて大英帝国が世界を牛耳った時代から、アメリカが世界の覇権国となり、その中で日本は日本国でありながらアメリカであった戦後を過ごしてきました。
だからこそ、上記の混乱が教育の場でも発生したと思います。
そして今、世界が多極化しようと動き始めている現在、日本が世界の中の日本になる過渡期でもあります。世界の動きから、日本が否応無く日本でなくてはならなくなる今、教育体制を整えることはとても大切なことだと思います。

2006年11月10日

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いじめ

追記します。
子供達のいじめによる自殺が続いています。自殺連鎖が始まっているのではないかと感じてしまいます。大人たちは子供の自殺によってはじめていじめの実態を知り、責任の所在を探そうとする。子供達の自殺がなければ、ないがしろにされていた問題です。心の窮地に追いやられている子供達は自分も自殺によって自分がいじめられていたことを訴えたいと思っているかもしれない。いじめにより心が苦しいだけではなく、訴える場を探し、自殺の道を選んでしまうのかもしれない。子供達の自殺行為がなくとも、いじめの実態解明と対策が必要なはずです。子供の死によってはじめて気が付く大人たちであってはならない。子供の命を守るために先回りしなければ、、、、。「死をもって訴えなくとも、気が付いているよ、一緒に具体的対策を考えようね。そんなシグナルを発信する必要がある。死とは反対の勇気を振り絞って誰でもいいから自分の気持ちを話してみよう。」と国が子供達に呼びかけてもいいのではないだろうか。
2006年10月18日

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日本でいじめが理由で次々と自殺するティーンエイジャー。英国では授業中に人種差別があったからと逮捕されるティーンエイジャー。人と人とのコミュニケーションに人々の良心と秩序から形作られたマナーの枠を飛び越えて、法で管理しようとしている英国と日本には大きな違いがある。
このほど、英国では英語の出来ないアジア系の生徒と一緒に科学の活動グループになった英国人の生徒が、同じグループの生徒が英語が出来ないから授業を一緒に進めることができないと教師のところに行き、事情を話した。この生徒は人種差別行為であると判断され逮捕されてしまいました。彼は14歳であり、学校の授業中に起こった出来事です。日本でなら傷害事件や殺人事件でも起こらない限り学校内の出来事に対して警察が関与することは少ないと思います。
単一民族である日本は人々の良心である社会正義に秩序の管理を任せてしまうことが多く、上記のような出来事は想像の範疇外にあると思います。しかしながら、現在の日本の社会は社会正義が日常生活の中で上手く機能しているでしょうか?子供達に起こっている心の問題に大きく警報を鳴らし、具体的な対策を嵩じるべきです。学力向上よりも何よりも早急に対策が必要な問題であると思います。
日本で問題になっているいじめの詳細はそれぞれケースバイケースで違うであろうけれど、どのいじめにも共通しているのが、外的ないじめでは無く、内面的ないじめであり、表面化しにくい。現在の日本の刑法に適合されるようないじめではなく、いじめている本人が自分自身の心のはけ口としてのものであり、自分自身と同じように相手を内面的に苦しめてやろうということが無意識に行われているように思う。この心理は子供を虐待してしまう親の心理とどこか似てはいないだろうか?
いじめられている生徒を守るためには、いじめている生徒の心を守り理解してあげる必要がある。その大きな責任を担っているのは学校ではなく、家庭です。親です。人の心は生まれてから積み上げられるものであり、子供の心を育てるのは親以外できることではないことが理解できます。
親が子供を育てるにあたり、物事の価値観を何処に置いた教育をしているか。子供に与える影響は大きい。何が何であってもよいから学校でアカデミックのよい成績を収めることがその人間の人格と比例すると考えていませんか?これは大きな間違いです。しかし、この価値観において、子供の心を無視し、子供達に強要していることはありませんか?親も子供も無意識ながら、毎日の生活は強迫観念に苛まれた生活を送っている家庭は多い。一番安心でき、守り守られる家庭が、子供達にとっては一番恐怖の場所となっている可能性もあります。このような環境の中からいじめが発生するのは自然の成り行きです。自殺した子供をいじめたであろう子供を探し出して、その子を攻め立てても根本的解決には繋がりません。社会全体が大きく価値観を変える必要があると思います。国の方針や対策が親達に与える影響は大きく、阿部首相の教育再生会議にもこのような問題議題を投げかけたいですね。
子供達の自殺を防ぐ対応策に私は親子での対話を掲げたい。どんな困難に出会ったとしても、親に相談できる子であったなら自殺は防げると思う。赤ちゃんの頃から親子で話しあえる親子関係を築くべきです。そして、守り守られる関係の家族を形成して欲しい。親子が心で対話できるような家庭を築くために国は何を行うべきか!考えて欲しい。

2006年10月14日

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教育再生会議

予想していた通り有名人有識者が阿部内閣の教育再生会議メンバーに選ばれた。
中曽根さん、小渕さん+森さんの内閣の時にも教育改革が行われた。この時の改革で日本の子供達にそして家庭に良い方向での大きな変化があっただろうか?この教育改革が何のために誰のために行われているかを私達は見張りたい。首相となり業績を並べるための教育改革なのか?今の日本にどうしても必要と思う切羽詰った改革なのか?阿部首相どっちなの?とお聞きしたい。
教育の現場は切羽詰ってますよ。この切羽詰っている事態を本当にご存知ですか?

新聞から拾ってきた阿部首相の教育再生会議での議題内容
・教員免許の更新制度
・学校の外部評価制度の導入
・全国一斉学力テストの完全実施
・教職員給与の見直し
・大学の9月入学
・大学入学前の半年間のボランティア義務づけ
・教育バウチャー(利用券)制度?
上記の内容から現場の子供達が親達が直面している問題が少しでも良い方向に向くのでしょうか?

2週間に1度の会議、来年3月の中間発表、最終報告来年中
2週間に1度の会議内容はつど公表して欲しい。
内閣官房教育再生会議担当室
上記のHP内に「教育再生ホットライン」ページが追加されたようです。現状把握は大切なことです。ただこの現状実態を集めるだけに終わらせないで下さい。(追記)

一般人が阿部首相のHPからご意見Mailを送っても送りっぱなしになるだけ、周知を集める力がおありなら、有識者からばかりでなく、現場の子供や親からの意見も大切にすべきだと思います。誰のための教育改革なのか?をお考えいただきたい。日本の将来のためなら、現場の子供達の現状を子供の心に立ち返りお考えください。
あなたのこの取り組みを目を見張って見ている国民もあれば、いつもの業績残しね何も変わる訳が無いと思っている国民も居る。子供達一人ひとりの心に晴れやかさを感じるほどの教育改革であって欲しいです。
官僚や文部科学相の諮問機関「中央教育審議会」とも手を取り合って、明日を担う子供達のための改革をお願い致します。一番大切なのは子供達の心にとってどうなのかを基盤に全てを議論していただきたいです。
期待しています!
どうして勉強をしなければいけないの?と子供達に問われたら有識者メンバーは何と答えるのでしょうか?
地球の原動力となっている経済を活性化させるために優秀な人材が欲しいんだよ!と答えるのでしょうか?

「教育再生会議」有名人有識者メンバー 
安倍首相
伊吹文部科学相
浅利慶太(劇団四季代表) 
池田守男(資生堂相談役)=座長代理 
海老名香葉子(エッセイスト) 
小野元之(日本学術振興会理事長) 
陰山英男(立命館小副校長) 
葛西敬之(JR東海会長) 
門川大作(京都市教育長) 
川勝平太(国際日本文化研究センター教授) 
小谷実可子(日本オリンピック委員会理事) 
小宮山宏(東大総長) 
品川裕香(教育ジャーナリスト) 
白石真澄(東洋大教授) 
張富士夫(トヨタ自動車会長) 
中嶋嶺雄(国際教養大学長) 
野依良治(理化学研究所理事長)=座長 
義家弘介(横浜市教育委員) 
渡辺美樹(ワタミ社長) 
以上

中央教育審議会メンバー
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/meibo/05083101.htm

2006年10月10日

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私がなぜ、このようなページを作成したか、皆さんお知りになりたいでしょうね。
私達親子が親子プロジェクトとして英国に留学し7年から8年経ちました。理想の教育を求め、地球の裏側まで来てしまいました。その理由やきっかけはpetite.co.jp内のカテゴリー「子育ての言葉2」や「英国留学の懸念されるところ」、「9歳からの留学」などに記しています。日本人である母の目から見た英国インデペンデントスクールの様子などを書き綴ったHPです。このHPをご覧いただいた日本の多くの方々から問い合わせや相談を受けるようになりました。日本へ一時帰国の際に直接お目にかかってのご相談もありました。表面留学相談としていらっしゃるのですが、一歩踏み込んで話を進めますと、日本の教育に翻弄されているご家庭ばかりです。日本の教育に悩み、現状脱出策として留学を考えるようです。教師であり、お母さんである方も、教育専門家でも何でもない私のところに駆け込んできました。英国インデペンデントスクールの高額な年間授業料の現実から、留学を断念なさるご家庭が多いのも事実です。また、留学と言えど、100%が理想な訳ではありません。
日本に私自身が居ないからこそ現実の日本の教育の現場のことを沢山聞くことが出来ました。親の気持ちも理解できます。子供の心の状態も分かります。何か問題があると学校が大きく取り上げられる昨今ですが、家庭教育に関して皆さんはいかように思ってらっしゃるのか?私はそこが大きな疑問です。人格や思いやりは家庭での教育や親の価値観、考え方が大きく影響します。その部分にまで学校教育のあり方や社会の価値観が各ご家庭に影響しているように思えます?そして、親の価値観や教育方針を日本の教育のなかで人格形成として実行することは難しい現実があるのかもしれません。そこで親達は翻弄します。何に翻弄するのか?それは日本の教育には多様性がないことに翻弄していることが多いように思えます。アカデミックのお勉強が出来ることが二重丸花丸のよい子!そういう表面よい子を親達は子供に強要することになる!日本の教育方針が親達をそのような精神状態に持って行ってしまうのではないかと思うところもあります。
「中学校試験に失敗したら引っ越さなくちゃ!」こんな言葉が多くの親達の口から出てくるのはあまりにも異常としかいいようがありません。教育とは何かを大きく見間違っているのではないでしょうか?また、学校と塾と二つの空間を掛け持ちする子供達が多く、これは時間的、肉体的負担が多くなります。日本の教育はなぜ子供達に二足のわらじを履かせるのでしょうか?
私の考えと私の経験をお話させていただきますと、皆さん耳を傾け、納得し、理想であるといいます。しかし、こうもおっしゃいます。「私達が住んでいるのはこんな現状の日本ですよ!日本に居るんですから、バカバカしいこの現状の価値観で子育てするしかないんですよ。」表現の仕方は人それぞれ違いますが、多くのご家庭で、日本の教育の現状に諦めの気持ちで子育てしています。親も子供も強迫観念がはびこる教育環境が今の日本にはあるのではないかと感じる次第です。もしかすると先生方も親達と同じ気持ちかもしれません?大きなところで教育システムを変える必要があると思いませんか?
教育再生会議と言う立派な部門ができました。有名人有識者も揃いました。が、しかしですよ、、、本当の教育改革は現場の声があって初めて教育改革になるんじゃないんですか!子供達、親達の気持ちを思うと、とても切なく思います。
将来の日本、そして地球を担う子供達です。その国の将来は教育にある。誰もがそう思いながら、何度教育改革を行っても今の日本の教育諸問題が根本から解決できていない。日本の教育システムを国が主導で大きく変える必要がある。民主主義の日本であればこそ、国民が選んだ政府が主導で教育改革を進めるべく教育再生会議が出来たのであると思います。今の日本の教育システムは子供の最高責任者である親の発言効力があまりにも無さ過ぎます。学校に強い意見が言えないのは子供を人質にとられているから、、、、こんな発言も親達から聞きます。教育システムの根本的改善が上手くできていないことから、多くの混乱が発生していることを政府はご存知でしょうか?
日本は民主主義の国であり、子供の最高責任者は親である。そして、具体的な教育方法に子供の心を忘れてはいけない。子供の心の部分では自由や平等をはき違えた指導をなさらぬように。根本的教育システムの改善をお願いしたいです。
日本の教育からの脱出策として低年齢から留学が流行ってきた日本のようですが、留学にも問題が無い訳ではありません。日本の教育が世界に誇れる教育になることが一番です。私は留学と言う窓口から日本の教育の現状を見ることになりました。私の見たものが全てではないと思いますが、親の立場からまとまらない文章ではございますが思いを書いてみました。

2006年10月20日

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ハウスの中の喧嘩!

ハウスの中で3人対3人のグループ喧嘩があり、ハウスミストレスにその両者の生徒が喧嘩の内容について訴えに行った。そこで先生が取った解決策は・・・・翌日に時間を決めて、その両グループのメンバーでベートによる意見交換をすることになった。んーーーリベートがこんなところでも使われるのか!!関心してしまった。2003年6月19日

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◆至れり尽せりの学校の落とし穴・・・生徒の死

土曜日にボーイズでラグビーのマッチがありました。
テニスコート数十面、ラクビーピッチ4〜5面、見渡す限りがこのパブリックスクールのフィールド。
中でも強いチームは二階建ての観覧席があるピッチを使います。
自分の息子が強いチームのメンバーであれば親もお茶のサービスまで受けられるその観覧席で応援ができます。弱いチームの親は他のピッチを使いますので、応援は芝の上。
観覧席のあるラグビー優勝決定戦での出来事です。

お勉強もでき、音楽スカラーも持っている16歳の男子生徒がラグビーの試合中に亡くなりました。
試合のあった翌日は年間で一番大きなコンサートが開かれることになっており、彼はホルンを演奏するはずでしたが、彼のホルンの音色を聞くことは出来なくなってしまいました。
お勉強や音楽だけでなく、できる子は何でも出来てしまうもので、スポーツも万能なお子さんでした。

ラグビーでも活躍の彼は校内の男子からも他の学校の生徒から見ても、ヒーローです。
スクラムを組んで、頭をぶつけ合うラグビー。
最初の試合で頭を打ってしまった彼に、先生などから次の試合は止めた方が良いとの話は出ていたようですが、彼自身のファイティングな前向きの心で、決勝戦にもケガを負いながら参加してしまった。
そこでも、スクラム組んで頭をぶつけ合い、大惨事となってしまった訳です。

彼が倒れ、観戦にいらしていたご父兄に医師がおり、救急車が来るまで応急処置はしていたようですが、20分後に来た救急車にそのご父兄の医師と観戦にいらしていたその子のお母さんと一緒に乗り、病院へ急ぎましたが、まもなく生命維持装置が付けられ、翌日、ご両親の意思により、その生命維持装置は外されました。

学費も高い、施設も環境も最高に整っている、至れり尽せりの水準の高い学校でも思わぬところに落とし穴があるものです。このようなパブリックスクールで生活している子どもたちは、自分で努力すれば、しただけ努力が認められることも知っている。向上心が自然と養われ、前向きに歩んでいる。
そこが落とし穴となってしまった今回の惨事です。
ケガをしている本人が次の試合にも参加しようとした、前向きな姿勢を大人たちは認めてしまったのです。本人も、周りの大人たちも、良い方向を見つめての判断だったはず。
彼の心をあまりにも大切に認めてしまったがための悲しい出来事。
冷静に感情を抑え、事の本質を見抜く眼力を育てることも、心を大切にするのと同じく必要であると
つくづく感じてしまいました。
Petite Mumは親も先生もその場に居ての悲しい出来事をどう理解してよいのやら、困惑しています。
2002年12月2日

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◆イギリスの子どもタバコ事情

Sherborneのタウンセンター(商店街)に新聞、雑誌、本、文房具、カード、お菓子などを扱うお店がある。その店内で、チョッと奥まったところに位置する書籍のコーナーで本を選んでいた、すると中学生くらいの女の子が小さな声で「すみません、お願いがあるのですが。」と話し掛けてきた。「お買い物をお願いしたい。」と言う。お店にいて、お買い物とは???ものねだりかなと一瞬思った?すると「このお金でタバコを買って欲しいと言う。」ここでも一瞬はてな?と思ったが、見るからに中学生の彼女ではお店の方でタバコを売ってくれない、だから大人の私に買ってもらいたいとの意向なのである。私はゆっくりとちょっと微笑んで彼女を見つめながら頭を左右に振った。比較的健全なこの町の街角でも、見るからにまだ子どもの面影がある数人のグループが、タバコを吸っている姿を見かけることがたまにある。日本ではこれらの年齢層の子どもたちが街中で堂々とタバコを吸っている姿は、まだ、ないのではないだろうか?良いことも悪いことも生活先進国のこの国に居て、いつか日本もこうなる可能性があるのかと思うと・・・わが国日本への老婆心がわく。女の子の常習的喫煙者の多いイギリス・・・それを見ても、いずれは母となる母体を考えて、不安になる。目先の一瞬の心地よさで人生の全てを失ってはいけない。

ノッティンガム大学の呼吸器系専門医の研究チームが11〜16歳までの6,500人を対象に行なった調査では、全体の20%が喫煙の常習者で、また全体の半数が一度はタバコを試したことがあると答えていることが分かった。
常習的な喫煙の状況を男女別で見ると、女子が全体の20%、男子が全体の14%となっている。さらに、中等教育機関に進学するまでには、全体の25%が喫煙を経験しているという。
2002年11月27日

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◆GCSE試験

この記事はなんだか親馬鹿記事になるかと思いUPしてなかったのですが、ネタ切れにより本日UPします。
選択教科JapaneseのGCSEを11歳でにトライし、最高得点A*を取得できました。
6歳から英語での授業で、日本語のお勉強は独学。心配していましたが良い結果が出せたので良かったです。日本人であり、当たり前ではありますが、GCSE年少でのA*ということで地元雑誌に写真入で掲載されました。
次回は次なるレベルAS(高等教育終了試験)にトライです。

※GCSE (UK General Certificate of Secondary Educarion) 中等教育終了試験、評価はA*からGまで、15歳で受ける。
試験科目は必修科目の他、自由に選べる選択科目がある。高等教育機関へ進むためには、5教科をC以上でパスしなければならない。

試験を受けたのが11歳の6月、試験結果は夏休み中に日本へ送られていたようですが、マレーシアの旅から帰り、成田1泊でイギリスに戻ってしまった私たちは結果を知らないまま9月の新学期に登校しました。すると、なんとも不思議、、、先生、ハウスミストレス、事務スタッフ、みんなから「おめでとう。良かったわね!」などと褒めてもらっている娘。スーパーで出会った学校関係者からも、同じような現象が・・・・???
2001年度Trinity Term(夏休み前の学期)ではHome Prizesをいただきましたので、そのことを夏休み開けてからも褒めてくれているんだと思い込んでいました。まーなんともご丁寧なお褒めでしょう!と??の中、褒められることに悪い気はしない。
次なるQuestion?は地方雑誌に娘が載る為、写真撮影をしたと言う。
それって、いいことで載るの、悪いことで載るのと娘に本気で聞いてしまいました。
GCSEを11歳でA*は、その科目がその子にとって、たとえ母国語のJapaneseであっても、母親が英語ができない日本語オンリーの人であっても、どうやらニュースになるらしい。私たちは今だ見ていない、この雑誌の影響で、パブリックスクールに入る前のプレップスクールでのお友達からMailが入ったり、カードやお手紙が来たり、近所のおばあちゃまから声を掛けていただいたりと・・・多くの方々とのコミュニケーションにも役立ったようです。
本当にこの国は本人の努力を努力として認めてくれるんだな!とここでも実感です。
2002年11月19日

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◆ハリーポッター映画とこどもの声

大人気ハリーポッター「秘密の部屋」、英国では今月8日に公開されました。
娘の学校では17日の日曜日に、希望者は学校側が映画館へ連れて行ってくれる予定。
でも、この日は聖歌を歌う大会が開かれるため聖歌隊のメンバーは行くことができません。
そこで、ミュージックの先生の取り計らいで聖歌隊メンバーは公開日に映画館に連れて行ってもらうことになりました。
子ども達の声が反映され、他の生徒達よりも一足早い、公開日の8日に映画鑑賞が実現されました。
見たい映画を見ている満足感、聖歌隊メンバーの歌声も満足感満ちた響きでした。
予定に無いことでも、子ども達の声を反映し、先生方が動いてくださる。このことに感激です。
2002年11月18日

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◆教育基本法改正案について

日本人で留学している私たちにとっても、これら、日本の教育基本法は重要です。
教育基本法改正案の中教審中間報告はここからご覧下さい。
日本の教育では子供が活かされないと思い母国を出て、苦難の英国留学ですから。
日本に私たち親子が求めるものがあったならば、きっと日本で学校に通っていただろうと思えるからでもあります。
現行の教育基本法に新しく盛り込むべき理念を留学している子をもつ、Petite Mumこと私、母の目線で、ひとつづつ検証してゆきたいと思います。

〈3〉日本人としてのアイデンティティーと国際性

この問題は簡単です。
留学している身であれば誰もが、育ってしまう部分です。
我々は日本人として海外に出ています。
英国の地で、この地の人々から日本人としてのアイデンティティーを育てられてもいるのです。
これは◆コザックダンス⇔盆踊りでもご紹介した通りです。
計画中の記事としては「京都嵐山法輪寺における京都新聞主催十三詣り」を計画しています。
きっと、ここでも、日本人としての心が娘の中に植え込まれたことでしょう。
ご期待ください。

〈2〉社会の形成に主体的に参画する「公共」の精神、道徳心、自律心 

自律心 :これも、この精神が無い限り、親元離れて留学は出来ませんよ。となってしまう。
道徳心:社会生活の秩序を存続するために,個人が守るべき規範の総体が道徳です。
イギリスのマナーは旅行に来て、駅の売店に列を作って待っているだけで分りますよ。
ただ、同じ道徳でも、日本とUKでは違うところもありますね。
日本よりもそのあたりは厳しいですよ。
公共:「特に地球規模の環境保護などの問題解決に貢献」とありますが、環境保護の具体的なものは行政が具体策を行なうものであって個人サイトでは解決しにくいものと思います。
よって、ドイツのように環境教育に重点をまず、おく必要があるようにも思うのですが・・・・

〈1〉個人の自己実現と個性・能力の伸長、創造性の涵養(かんよう)
「家庭教育」については「機能の低下が顕在化している」と指摘。教育での家庭の役割を新たに明記し、学校と家庭、地域社会の連携を推進するよう求めた。

これは大まか過ぎませんか?と言いたくなる。
能力の低下を家庭に擦り付けないで欲しい。
「個人の自己実現と個性・能力の伸長、創造性の涵養」この部分で私たち親子・・母子家庭は日本では努力を努力として認めてくれなかったので、認めてもらえる国に親子で来ました。
誰も、認めてもらえないのに努力しようなんて子供とて思いませんよ。
子供が努力しているのに認めてもらえなかったら親は涙が流れます。
日本の教育は抽象概念にばかり捕らわれて、現実の評価をしようとしない。
自分を認めてもらえない教育で、心のはけ口であるいじめも減るはずがないと思ってしまう。
教育とは一体何なのか? から見つめ直してもらいたい。
子供たち一人一人の心を見つめること意外、何もないと思いませんか。
少なくも日本よりはUKのパブリクスクールハは、個人を大切に尊重してくれますし、努力に対して努力の分だけ褒めてくれます。その評価もしてくれます。
パブリック・スクールの生徒が「給食ボイコット」!こんなNewsがUKであります。
こんなこと日本では大人が許さないだろうな。子ども達の行動を大事にしてこの行動を見守ってくれるだろうか?とついつい日本と比較してしまう。
学校内でも、生徒自らの行動が尊重されているんです。
その生徒の良いところを見つけてくれない学校、先生には文句を言っていいんですよ。
それが彼らの仕事なんですから。
勿論、親も同じような目を持つべきです。

この国は法律にしても、規則にしても、対策にしても、国民に密着した具体的なものが多いと感じています。大きな目標のもと、その理念を現実させるものとしての具体策と理念の浸透性としての教育方法を模索していただきたい。

余談ですが、日本に居たころ私の目に映る北朝鮮は自由が無い、心も言葉も・・・と思っていたのと同じような感覚で、現在はUKの地から日本を見ると、もしくはUKと比較すると、思考の自由が具体的に認めてもらえない硬さを日本に感じてしまうんです。娘の学校の子供たちは厳しいお勉強、ハードな生活時間を過ごしながらも、心はのびのびとしています。本当の自由は何?時間を自由に勝手に使うようなことではない、厳しさの中にも心を自由にリラックスさせてあげることです。みんなと同じが安心、では自由がすでになくなっています。

遠い異国の地で勝手なことを申してしまいました。m(__)m
2002年11月18日

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コザックダンス⇒盆踊り

PE(体育)の時間にコザックダンスを習っている。
もう楽しくて楽しくてといった様子で家に帰ってからも踊りまくっている。
スコットランドのダンスですが催し物があると、この地域(南西イングランド)周辺でも良く見かけます。
オーストリアからのクラスメイト(でも、イギリス人)はワルツが踊れるので、みんなの前でご披露した。
そこで、娘も日本の踊りを披露したくなった様子。
日本舞踊はちょっと難しい!よって夏祭り恒例の盆踊りを披露することに。
母の歌うバックミュージックで東京音頭の練習をしています。
そんなことなら、日本にいる頃に積極的に盆踊りの輪に入り、練習しておくんだったな!
早くから海外に出てしまうと日本人としてのアイディンティティが・・・と心配していただくのですが、
どうやら海外にいればこそ、日本人としての自覚は本国にいるよりも呼び覚まされる。
折り紙といえば⇒日本⇒娘・・・折り紙の先生になり
寿司⇒日本⇒娘・・・クッキングの時間
学校の事務所に日本語の書類が来た時も⇒娘
学校に日本のお客様がいらっしゃると⇒娘
というように学校でも何かと日本を自覚させられる。
日本人として、何処の国でも通用する人間に育ってもらいたい。

日本から「東京音頭」を含む盆踊りソングのCDが届いた。
日本の夏祭り、ゆかた着て、靖国神社のみたま祭に毎年行ってたな。
お囃子のリズムに涙がボロボロこぼれてしまいました。
来年の夏には、ゆかた着て、どっぷりと日本を味わってこよう。
それを楽しみにまた頑張ろう。
2002年11月14日

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ロシア革命 the Russian Revolution

Englishの宿題が忙しいと言いながら、娘がスターリンだのニコラス、レーニン・・・がどうしたこうしたと話し始める。
Englishの授業でロシア革命??
面白いEnglishの授業内容がありましたので紹介してみます。
クラス全員に「Animalland」の物語本が配られた。
この本を読んでから、自分でロシア革命 (the Russian Revolution)について情報を集め、先生の質問の答えを含む、小論文を書きなさい。と1週間後提出の宿題が出された。
図書館の本から、インターネットからと子供たちはデータ集めに必死です。
読み取りや文章の理解力、表現力などEnglishの授業も含め、世界史的要素も含まれている。
ましてや、政治体制を子ども達に馴染みやすい動物の世界を通じて、何処が良くて、何処がいけなかったか、失敗の原因にはどんなところがあったかなど、人間の心理にまで掘り下げて行く。
最初に「Animalland」の本から大まかな内容を汲み取っているので、難しそうなロシア革命も何とかすんなりと子供たちに入って行く。
んーー暗記ばかりと思っていた歴史もこんな風に教えてもらったら楽しくなるだろうなーと感心してしまいました。2002年11月13日

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子供たちの世界を見る目

「ママ!大変!・・・後1週間でイギリスにもミサイルが飛んでくるかもしれないんだって!」
「ミセス・テイトが今日のホームプライズでこわーいお話をしたんだよ。」
「Schoolのフィールドにミサイルが落ちたら・・・・」
「アーミーのパパを持っている子なんて、すっごく心配していた。」
「ジブラルタルのジョージーナのパパは突入チームにいるんだって」
ハウスミストレスから先週末、1週間後のイラク情勢について、もしもの時のお話があったようです。
ミサイルについて何の知識もない娘にアーミーのパパを持つ子が細かく説明してくれたとか。
「でもね、パパがどんな仕事をしているかはシークレットなんだって。」
「みんなでスパイだって思ってるんだ!」

外地で働くアーミーの子供たちが英国内のパブリックスクールに入学した場合、授業料の50%?は軍から補助がでるらしい。
クラスにも数名おり、身内の出来事として語られる国際情勢が子ども達の間でも話題に上がる様子。
TVから、又は先生のお話から聞く、世界情勢がお友達の身近な問題として伝わることにより、世界を見る目が早くから備わって行く。

友達から借りてきたんだ!
と娘の読んでいた本は「タリバン」。
タリバンの父親を持つ家庭の子供の物語ですが、イスラムの世界の女性の立場から父親と言う男手を失った家庭を支えるために女の子が男の子に変装し、家族を支えるといった内容です。
年間書籍発行点数:日本67,522 UK107,263 
と本からの情報源も子供たちはフルに活用。

私が子供の頃にはベトナム戦争、中東戦争があった。
近年では湾岸戦争があった。
TVでもその映像を見た記憶がある。
しかしながら、平和日本で暮らしていた私にとっては遠い遠い、月ほどにも遠い世界の出来事として捉えていたに違いない。
国の基本的体制は違うにしても、娘と比べ、これほどに国際情勢に心が波及していただろうかと思ってしまう。
一歩日本の外に出ると、自分の身を守るためにも情報的守備範囲が世界規模に広がるのは間違いないようでもあります。
2002年11月12日

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麻薬

娘の学校では「麻薬」「ギャンブル」「性」などのレクチャーがあり、それらを聞いて帰った日の娘の話を聞いていると面白い。
「ギャンブル」レクチャーの日・・・「イギリスって不思議な国だよね。」
「きょうはどうしてギャンブルがやりたくなるのか?をみんなで考えたんだ。」
「ギャンブルにもいろんなのがあるんだね。」
「私なんて何にも知らなかったのに・・・身を滅ぼす基であることだけは分ったよ。」
「麻薬」レクチャーの日・・・「レイチェルなんてこんな格好で針刺したまま死んでるんだよー。」

成績も優秀な一人の女学生が麻薬に殺された。その生々しい写真を両親が一般公開し、UKでは学校指導で使われた。
人間が死んだ生々しい写真は子ども達の心に深く入り込んだ様子で、数ヶ月たった今でもその話が出てくる。
そして、私は今朝、娘を学校に車で送り、歩いて自宅に帰る途中、その現場を見てしまった。
駐車場から反対側の道に抜ける細い道がある。右は小川が流れ、左は塀である。
私の前を歩いていた10代の男の子が塀に向かいメモ用紙のような白い紙をクルクルいじっている。
私のことなんて気にしていない、じっとその紙を見つめ思い込んでいる様子。
悪いこととは彼自身、分っているはず、激しい心の葛藤との戦いの最中だったのかもしれない。
白い紙には折り目があるのみで、文字は書いてない。
何だか気になって、歩く靴音はそのままに後ろを見ながら歩いていた。
その白い紙が彼の口に行く。
その直後彼は歩き出した。
「うそ・・・」と思いながら彼が私に追いつくまで立ち尽くしてしまった私。
私を追い越すとタバコを吸い始めた。
学生にも見えるけれど制服を着ていない、バス停の椅子に彼は腰掛けた。
彼はこれから学校に行くのか、職場に向かうのか・・・どんな不安に打ち勝とうと何かを口に入れたのか。
これから行くところに不安があるのか、朝なのに今日を生きるのが不安なのか、
何だか悲しくなってくる。私の思い違いであることに期待しよう。
英国は日本の麻薬感覚とは大きく違う。
もっともっと身近なものになってしまっている。

人体的にいけないだけでなく、戦争の文字からも子供たちに教え導いて欲しい麻薬です。
麻薬はいけないものとされながらも、戦争の資金源にされてきた歴史と現実。。
人間の心の弱みに付け込むこの恐ろしき白い粉のキャッチコピーには「戦争反対を唱えるなら、麻薬に手を出すな!」ですね。
この戦争がらみの麻薬栽培は、今尚続けられている現実のようです。2002年11月12日

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◆教室でのセンス・オブ・ユーモアー

数学のテストがありました。テスト終了後、裏返して提出するテスト用紙の代わりにラテン語のペーパーを提出したクラスメイトが1名。何故そのような行動を取ったのかは不明。
テストが返される授業時、順番に返されて行き、その子の番になると先生は「サラ!僕はラテン語は得意ではないから採点のしようがないよ!」顔色ひとつ変えず、沈着冷静さを装いつつも、内容はかなり辛辣なのだが、言葉遣い、言い回しは婉曲的で相手を直接侮辱しないように心掛けている。

イギリス人は言葉で笑い、言葉で泣く。とも言われます。心の内をすべて言葉で表現し、納得しようとする、言葉表現豊かなイギリス人です。同じ英語でもビジネス英語、国際英語といわれている身振り手振りのでジェスチャーでの米語の英語と大きく違うところのようです。
イギリス英語はその場の状況を含め、生活文化に密着しており、外国人がマスターするには少々やっかいな言語でもあるようです。

娘に叱る、怒る、の場面が最近無いのは娘の成長によるものと思っていましたが、よくよく考えてみると・・・イギリス英語のセンス・オブ・ユーモアーによって母の心を穏やかな微笑の世界に運んでしまっているのかもしれません。言葉の効力ここにありですね。

追記:娘のクラスメイトを私の車に乗せることが時々ある。そんな時も、車内の狭い空間の中で、子ども達から「Petiteママ!さっきお料理していたけれどレンジの火大丈夫!」と。
車内がシーンと静かになると、その場を楽しいものにしようと「今日の朝は快く起きられた?」などの話かけから会話が始められて行く。このようにこどもでも言葉によって雰囲気づくりをしようとする。
日本人の私には大人顔負けの言葉テクニックと思ってしまう??2002年10月

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ナッツアレルギーと友情と思いやり

今年9月からの新入生でナッツアレルギーのお嬢さんがクラスにはいりました。
入学して1ヶ月たったところですが、学校全体で彼女のアレルギー対策の勉強中です。
ナッツが含まれる食品はもとより、ナッツが間接的に彼女の口に入ってしまっても発作が起きます。
たとえば、誰かがナッツを触った手で犬の散歩の鎖を持ったとします。
次にその鎖を彼女が持ち、その手で口に触れただけでもその発作は起こされてしまうのです。
食事も彼女のものは別に作り食器などにも間接的にナッツ成分がついてないよう配慮します。
ナッツ成分が口に入ると喉が貼れ、息が出来なくなり、死にいたる危険性もあります。
もしも、彼女が不幸にもその発作に見舞われた場合の対策は、まず、錠剤を彼女の口に入れ、それでも効果が無い場合は足にペン状の先を押し付けます。
この対策方法は学校全体の先生方は講習を受け知っていますが、彼女と同じクラスメイト達にも医師と看護婦が学校に来ての講習があります。
クラスのみんなで彼女の命を守りながらの学校生活は、生徒一人一人の人格形成に大きく役立つものと思っていますが、そこには、人の命の大切さに直接触れる良い機会と、責任もある訳です。
もしものことを考えて、自然に彼女を一人にしないような心遣いは、大人も見習うべきクラスメイトらの心の美しさです。

イギリス全体、もしくはイギリスの他の学校のことはよく分りませんが、娘のクラスの人間関係には大人も真似できないような、思いやりがたくさんあります。日常生活の小さなできごとを娘が家に帰り話してくれますが、えてして日本では仲間ハズレ、いじめの対象になってしまうような事柄が、思いやりで処理されてゆきます。

たとえば、ユーモアーでみんなを楽しませてやろうのサービス精神で、誰かが発した一言の言葉が仲間の誰かを傷つけてしまう内容でもあったとすると、それに気づいた他の仲間が、傷ついた友のフォローに必ず出てきます。その傷つく言葉の反論に出る訳です。そこで、言葉にとげがあったことに気が付くと、言ってしまった本人は後で優しく傷ついた友に接してきます。ごめんね。とはそのような場合にはいいません。二重にやな思いをさせてしまうからです。

イギリスではポピュラーな、しらみが友達の髪の毛にいたとしても、このHPの「学校」で取り上げたDyslexia(ディスレクシア)の障害がある友がいたとしても、ごくごく当たり前に受け入れ、助け合うこともごくごく当たり前に出来る限りのことを自然体で受け入れて行きます。娘が留学する前、7歳の時に1ヶ月ハワイのキャンプに参加した時にも、同じグループに障害者とそのご兄弟がいましたが、誰も特別な目で見ている人もなく、助けが必要と思われるところだけ、手を貸していたようです。そのことを日本に帰り、私にコンコンと話していた娘ですが、そのような行動と空気は日本にはないからこそ、娘にとって母に話さなければならない内容だったのでしょう。
2002.10.16

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算数が得意でない娘

「いいもん!私はキャシャ-になんかならないもん!社長になるから!」だってさーーー
そんな言い訳しちゃて!親としてはプンプンです。

小さい頃からインターナショナルスクール、留学の道をたどった娘は算数が日本の教育方法で育てられていない。日本人の強みの算数が得意でないのは残念です。と教育方法のせいにしているのかもしれませんが、日本の算数教育にはやはり驚異的なものがあるような気がします。
算数の基礎を日本で取得してから留学しているお子さんは、算数を得意科目とし留学生活に自信と張りを持たせています。そのようなお子さんが多いです。あーー溜息。

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ガイド活動

この国の教育は何でも本物志向!とは常々思っていますが、本物のアーミーのお宅に伺ってアーミー戦地食生活体験をしてきた娘。ステーキとマッシュポテトが一緒に一つの缶詰のなかに入っている。どの食品も少量で栄養価が取れるよう濃縮されているらしく、甘いものは限りなく甘く、酸っぱいものは限りなく酸っぱくがアーミーの食事!!まずくて食べられないものはなかったよ!と。それにしても、みんなでワイワイ、ガヤガヤと戦地さながら薪をくべ、バーベキューで頂く雰囲気に満足しているようでした。平和!!

次回は寝袋を持ってキャンプ体験をする予定。これらの活動は学校のハウス(1軒の寮)が希望者にガイド活動を行っています。
日本ではボーイスカウト、ガールスカウトと呼ぶのでしょうか?
ボーイスカウト発祥のUKでは男子はボーイスカウトと呼びますが、女子はガイドと呼んでいます。

ガイドの歴史・・簡単に!
20世紀早期Robert Baden-Powell将軍派少年を養成することを計画、このアイデアをBrownsea島で実行し、翌年公表、Boy Scoutが組織化されました。
1909年に女子からの要望があり少人数ではじめられましたが、女性のアクティブな活動には非難の声もあったようです。しかし、翌1910年にGirl Guidesとして組織化されました。
Robert Baden-Powell将軍はインドに行った際、ガイドと呼ばれる組織の人々は非常に危険な遠征に出かけ、普段も体を鍛えていました。それに由来し、女子の組織はガイドと呼ばれています。

ここで、男子と女子の組織を別々にしていますが、今日のニュースでも(女性兵を最前線から撤退させる理由として、女性は男性に比べ、生理学的に体力が劣っていることが指摘されている。英米軍での医学的調査では、女性が男性と同じトレーニングを受けた場合、負傷の確率が男性より8倍も高いことが分かっている。)とあるように男女別々の方が一緒に何でも出来るだろうと、このような配慮がなされたようです。
決断力、自分の権利の主張、リーダーシップと責任、自己啓発がこの活動の目的です。

Girl guiding UK・・年齢別にグループ名が違います。
Rainbow :For girls aged 4-7
Brownie :For girls aged 7-10
brownie〔伝説〕ブラウニー《夜間ひそかに家事 の手伝いをするという善良な小妖精》.
Guides :For girls aged 10-14
Senior :Section For girls and young adults aged 14-26

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英国名門パブリックスクールイートン校の敷地内にジプシーがキャンプ

かの有名な英国名門パブリックスクールイートン校の敷地内にジプシー200人がキャンプをしています。ここでキャンプをしているジプシーへのインタビュー記事がジャーニー5/24「UK Today」にありましたので、載せてみます。
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今週この地に妻と子供たち6人を伴って到着したジプシーの1人、ウィリアム・プライスさん(32)は、2重ガラスをはめ込む職人だが、現在は手の負傷のため仕事を休業中。プライスさんによると、ジプシーの子供たちは学校に行かず、「家庭教育」を受け、ティーンエージャーになると父親と共に樹木専門の「見立て屋」など、さまざまな仕事に携わるという。

1440年に設立された伝統校で学ぶ学生とはまったく異なる生活を送りながらも、かといってその裕福な学生たちを妬むことはないというプライスさんは「読むことは教わったがもう忘れてしまった。でも、(イートン校で学ぶ)ハリー王子には会ってみたい。もし、会ったらどんな生活をしているか聞いてみたいね。(ジプシーのように)常に移動している生活は大変だから」と話している。
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イートン校からは立ち退き要求が出されているようですが、広大な敷地を持つパブリックスクールではフットボールをするグリーンに彼らがキャンプしていたとしても、さして大きな支障にはならないだろうと私は思っています。それよりも、裕福な生活をしている在校生にとって、この現実をどう捉えるか、大きな社会勉強とも思えます。もちろんこのニュースを聞く我々もです。心のケアからトレーニングジムまでもつパブリックすくーるの生徒はラテン語、フランス語、その他多くを最高の環境の中で学んでいます。かたや自国の言葉も分らない人々も同じ国に生活している。
世界を見渡せば、難民キャンプに食べ物もなく餓死してしまう人々もいます。
これらの改善は学べる環境を得られている人間たちの使命なのかもしれません。
そうあってほしいと・・・・・・

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UK公立、私立の違い 

日本の私立と公立の違い以上に、UKの私立と公立の違いは大きな落差があります。
イギリスのパブリックスクールの歴史的背景をご覧頂くとその根本的違いを理解していただけると思います。
しかしながら、公立校での現状は日本もUKも同じなのかもしれません。
下記の新聞記事を読んで頂ければ一目瞭然、日本もUKも私立に人気の拍車がかかるのもうなずけます。
小泉首相が所信表明演説に長岡藩の米百俵の逸話に言及しました。
米百俵の精神(http://www.city.nagaoka.niigata.jp/dpage/syomu/pg1-3-1.html
この米百俵の精神を個人サイトでやっている親がここにいます!辛いです!!
米百俵からも教育にはお金がかかるってことですね。

小泉総理!その後の教育基本法見直し案どうなりましたか?
教育基本法
(http://www.katano-kyoso.gr.jp/annai/kyoikukihonhou.htm

現在のUKパブリックスクールでの教育環境をできれば日本で体現できたなら、飛んで日本に帰りたい!

UK Today より
5/17 モリス教育相、「英国は学術秀才を敬遠している」と批判 
昨日、ロンドンの専門学校における演説で、エステル・モリス教育相は「英国病」と称し、英国では学問分野での成果を軽視し、学術分野で活躍する人は、スポーツの分野で活躍する人ほど注目を浴びることがないという傾向を指摘したことが報じられた。

選ばれた多くの若者たちに加え、ノーベル化学賞の受賞者も混じった聴衆を前に、モリス教育相は、労働党が政権をとるようになってから英国の秀才たちが公立学校から姿を消し、公立学校の質そのものが低下していることにも言及、特に学術分野において秀でた者に、そのことを恥じ入らせるような風潮があることを挙げた。

教育相はまた、「現在の英国では、もし子供がスポーツに関して優れた能力をもっているなら、そのことは大いに自慢できるが、勉強ができるというのは自慢にはならず、そのため、学問的に優れている子供はその能力を隠そうとする。英国のように、先進国の中で学問ができる人間を蔑む傾向がある国は少ない」と述べた。

スポーツにおける天才はみんなが歓迎するが、学問や研究の分野での天才は敬遠という風潮に、モリス教育相が将来の英国における人材育成に関して警鐘を鳴らす形となった。

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UKの麻薬教育

「ママー!麻薬って怖いんだよーー!」と帰ってくるなりその話ばかりしている娘。
こうやって針を腕に突き刺したまま死んでるんだ。でもね、その子はお勉強もすっごく良くできる子だったんだ。
どうして体に良くないことやる気になっちゃたのかなーー。
赤ちゃん産むんだったら良くないよねー。」(ママは赤ちゃんが欲しいからタバコもお酒もなし!!といつも聞いてるせいかな??)
イギリス政府は麻薬教育にかなりの力の入れようである。政府は2003年までに、初等教育機80%、中等教育機関のすべてに麻薬教育を義務づけるようです。その現状を見ただけでも麻薬がいかに気軽なものになってしまっているかが伺えます。
昨年の911事件のからみで麻薬が大量に売りさばかれた話なども聞きますが、それが子どもらの所にまで波及しているとなったら恐ろしいことです。
今回、学校の視聴覚教材として取り入れられている21歳の女子学生レイチェル・ウィティアーさんの衝撃的なビデオはご両親が麻薬の恐ろしさを多くの人に知ってもらおうと娘の死体発見当時の写真を一般公開して下さったものです。
学校で麻薬教育のそのビデオを見てきた娘は、遺体発見時の写真を見てどうやら大ショックの様子。
あまりにもショッキングな映像に批判の声も聞かれます。麻薬についての知識を沢山盛り込んで欲しいのはごもっともですが、なぜ、そのようなものに子どもたちが幸せを求める必要があるのか、もう少し違った角度からも麻薬を検証して欲しいものです。
まッそれは我が子を一番良く分っている親がするべきことでしたね。
私立校の退学理由の多くはSEXまたは麻薬問題が多い。
麻薬は所持していただけでも退学処分となる。
性の問題に関しても教育内容は充実しているにもかかわらず・・・・
立場や時期を逸した男女関係は悪しきことになるのですから難しいですね。
夫婦となったら必要なものなのに!!??

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本物のジュエリーをつくる学校

UKのパブリックスクール(インデペンデントスクールindependent=たよらない,依存しない,自主的な,独自の,自由の意味がある、結局は公の資金に頼らない補助金ナシの学校)には各校それぞれに同じデザインテクノロジーの授業でも特徴があります。
娘の学校ではジュエリー専門の先生がいます。木工専門の先生もいます。彼らはその道のプロからやってきた先生方です。その授業以外は教えません。
ジュエリーを作るには鋭利なものや危険な機械も使いますから、ジュエリー製作安全のためのテストに合格しないとその製作には参加できません。学校側にそれらの機材始め材料が揃っていることに日本人の私は驚きです。
娘の最初の作品はシルバーの指輪です。本物のシルバーを使っています。
次はコッパーに何かをコーティングさせてイヤリング又はネックレスの製作に入るようです。
そこに使うチェーンは100%シルバー。

素晴らしいクラウン・ジュエル(Crown Jewels/英国王室の財宝)をもつ国らしく、また、10代の女子の興味を大きく引くこの授業は充実感に満ちている様子。
ブランド名を知らない子どもは多いいけれど、子どものうちから本物のジュエリー製作ができる子のこらは幸せ者です。

ドラマ、音楽(楽器によって先生が違う)、体育、ゲーム(種目によって先生が違う)、ランゲッジ(英語、フランス語、ラテン語・・・)、・・それぞれの分野のプロに手ほどきされながら、間に合わせでない、それぞれの分野本来の醍醐味を感じることができるであろうと思いつつ、親の私が羨ましがっている。私だってこんな体験してみたかった!

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世界の手話(fingerspelling)

日本語でも手話は簡単な挨拶程度しか知識のない私。
そこで、子どもが学校のレクチャーでもらってきた手話の表を見てビックリ!
イギリスでは手話はアルファベット26文字から成り立っていました。
日本は五十音からなので当たり前のことですが、・・・・・・・
英語、日本語、フランス語、ドイツ語があるように、手話も国によって違うということです。

アイルランドの手話
http://ireland.iol.ie/~johnpmon/signs.html

アメリカの手話
http://www.deafworldweb.org/pub/f/abcasl.gif
(2005年現在このページはオフラインになってしまいました。)

日本の手話
http://tgssvr.tgs.co.jp/finger.htm

指文字とイメージを組み合わせての手話は日本国内でも地域によって表現の違いがあるようです。
東京弁、関西弁、東北弁があるように、言語の違う外国で違うのは当たり前かもしれないけれど、ワールドワイドなこの時代、世界共通手話があってもいいのにな?と。指文字なくしてイメージオンリーの体話(体全体を使って言葉をイメージから表現・・私が考えたこと!!)があったらいいのに。
それなら私にも出来そう???実は実践者です。時に人間は言葉なく心と目でコミュニケーションできることもあるんです!
話すことでのコミュニケーションと指やボディランゲージでのコミュニケーションとどちらも難しい!
言葉には通訳があるように手話にもあるのでしょうか?
どなたか知ってらしたら教えて下さい。

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Scholarship(奨学金制度)

スカラーシップはイギリスのパブリックスクールの特徴として欠かすことの出来ない学校システムです。
日本のイメージですと奨学金は頭が良くて経済的困難な場合に与えられるもの・・・と思います。
しかし、イギリスの奨学金の制度はちょっとニュアンスが違っているようです。
学校によって多少の違いはあるようですが、・・・
・アカデミックスカラーシップ・・・一般教科
・ミュージックスカラーシップ
・アートスカラーシップ
・Gereme Iron(ジェレミー・アイアン)スカラーシップ・・・英語+数学+2教科(スポーツが多い。)
ジェレミー・アイアンはこのSchoolの卒業生です。20年間このスカラーは彼の寄付によって与えられます。偉大な先輩(お金持ち)が多くいる学校には沢山のスカーがあるのでしょう。

税金を納めていない留学生には縁のないものと思っていましたら、スカラーシップは税金ではなく学校側から優秀な生徒に与えられるものでした。優秀な生徒を入学させ、より学校のグレードをアップさせるためにあるものです。ミュージックスカラーの生徒はオーケストラに参加の義務があり、演奏会があるとお勉強がどんなに忙しくても練習に励みます。授業料がお安くなる分彼らにとってはお仕事にもなってしまうのですが、自分を磨いていることには間違いありません。また、日本のようにテストだからといって他のものを犠牲にするようなお勉強方法でもないんです。自分が本来のレベルに達していないのに一夜漬けで良い点数をとった者は卑屈ものとして受け取られます。全人格形成を目的とするイギリスのパブリックスクールとテスト主義の日本の教育事情とこのあたりが大きく違うと感じてなりません。
スカラーシップの元財源はとつい考えてしまいますが、卒業生の寄付、学校の財産からの収入(土地etc)などのようです。裕福な家庭の子であってもいただける奨学金なんです!

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教育法に見る国の違い「子供の学校ズル休みで、母親が60日間の禁固刑 」

下記にその新聞記事を載せていますが、諸外国では私たち日本では考えられないような法律が子どもを対象としたものとしてあるんですね。
この記事以外でも、12歳前の子どもは一人での外出は禁じられていますし、18歳以下の子どもが18歳以上の大人の管理者のいない部屋で過ごすこともです。アメリカでも州によっての違いはあると思いますが、ホテルなどで12歳以下の子どもが親が隣の部屋にいても子どものみの部屋で過ごさせることは違法です。

このような法がない分、日本は平和、安全とも考えられますが、犯罪もあります。
小学生の一人歩きは日本では少なくありません。通学、おつかい、特に夜遅くまで塾で勉強してから帰宅する子どもたち、これらは日本特有ではないでしょうか。子どもを危険から守るという使命を回りの大人も共同で行っていた昔の環境がなくなってきている日本でも見直しの必要があるのではないかとも思われます。

ここで、私が強く感じるのはこれらの考え方と同じように、心の安全も常に見てあげることです。

子供の学校ズル休みで、母親が60日間の禁固刑 
子供たちが学校をズル休みするのを過去2年間容認したとして、母親であるパトリシア・エイモスさん(43)が裁判所から60日間の禁固刑を言い渡されたことを受けて、子供たちが「非難の矛先が違う」と異議を唱えていることが報じられた。

3人姉妹の長女で、母親が受刑中であることから現在、妹2人の世話をしているケリー・カウマンさん(25)は「(裁判所は)母親を刑務所に入れなくても、子供たちに学校をサボることはよくないと教える方法があるはず」と、今回の裁判所の判断を非難している。また、問題の発端となった次女エマさん(15)と三女ジャッキーさん(13)も「悪いのは自分たち。それなのに、なぜ母親が罰せられるのか」と不服を訴えているという。

エマさんとジャッキーさんは祖母が亡くなってから、学校をサボることが多くなり、学校側が2人の出席率が良くないのは保護者の義務違反とみなしたことから、今回の裁判の判決が下されたという。

教育法が2000年に改正され、それ以来子供のズル休みを容認し、学校に行かせない保護者は、子供の「教育を受ける権利」を侵害しているとみなされ、1,000〜2,500ポンド(約18万〜45万円)の罰金と、または3ヵ月の禁固刑が科せられるという。これらの措置は子供の教育をなおざりにしている保護者に警告を与える意味で有効とされているが、実際に裁判所がこういう措置をとったのは今回が初めて。

教育相エステル・モリス氏はこの事件に対し、同情の念を表しながらも「もし裁判所が子供の学校のズル休みを真剣に取り上げた結果のことであれば、この措置は歓迎されるべき」との見解を示している。

また、全国校長会でも「裁判所が教育問題を真剣に扱っている」印として、今回の措置を正当なものとみなしているという。

英国では現在、子供たちが学校を無断欠席することが少年犯罪にもつながりかねない社会問題となっており、子供を学校に送らない保護者には社会補償をカットするなどの措置をとることも考えられている。

しかし、一方では保護者を罰することが本当に子供たちにとって良い影響を与えることになるかという点については、疑問が拭いきれないといえるだろう。

2002/5/14 

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広大な敷地と自然をもつパブリックスクール・・朝の散歩

今朝はTシャツ1枚でも早朝から暖かい。いつも娘を車で学校のハウス(寮)まで送り、そのまま車で帰りますが、今朝は車は学校の駐車場に置き、歩いて自宅に戻ることにしました。
さあ、みなさんも
Sherborneの朝の散歩、ご一緒しませんか。

朝、忙しくFlatから階段を降りるとポストマンに出会う。お互い歩きながら
「Good morning」「Good morning」、
「How are you? 」「Fine Thank you」
「Have a Good day !」「Thank you--! 」
この国はちょっと顔見知りになると、こうしてすぐに挨拶が飛び交う。
扉を開き、外の空気を吸ったとたん、心地よさに感動!爽やかさと暖かく包んでくれる風。

ハウスの駐車場に車を残し校内を歩き始める。、まだ誰もいない物静かなメインスクールの窓から見えるのは、事務所のパソコン画面・・・(UKではパソコンの電源は入れたままにしておくことが多い。)誰もいない何面ものテニスコートにネットがお行儀良くたたまれている。いつも手を振ってくれるバーサー(会計)の建物もこの時間は誰も来ていない。ミュージックの建物からも楽器の音がない。美術の建物も・・・・子どもたちはそれぞれのハウスの中で寝ぼけ眼(まなこ)の目をこすりながら朝食をとったり身支度に追われていることだろう。静かだ。ただ、この暖かい爽やかな太陽をよろこんで賑やかなのは芝生やお花、何種類もの小鳥たち。芝生の中に咲く小さな白い花、デイジーが「おはようー」と話し掛ける、小鳥たちは私の前をわざわざに通りすぎてゆく。小鳥の鳴き声が話言葉にさえ聞こえて来る。
ココからは校内を抜ける裏道。朝露に濡れる芝生の中を歩く私のGパンのすそが濡れ始める。
「Good morning !」ビックリ-、出勤の先生が通りすぎる。朝日の中にとけていた自分が現実に引き戻されて行く。
あっ!リスが目の前に!しっぽを大きく膨らませてカリカリとなにやら食べている姿は何ともかわいらしい。手を伸ばせば届きそうなほどに近寄っているのに・・・・じっとしている私に対してリスも動かない。動いているのは小さなリスのお口だけ。
この町のあちこちに点在するボーイズのハウスがガールズの近くにも1軒ある。未来の貴公子、二人の後を歩いている私。この子らの母の年である私の心が躍る。彼らの紳士的素振りは人格形成を主眼とする学校で養われるものなのか。メインスクールに向かって木々が生い茂る中、そんなことを考えながら朝日に包まれて歩く。教会の近くまで来ると、ハウスからメインスクールに向かう男子生徒が多くなる。教会の鐘の音が鳴り響く。教会に立ち寄る、厳かな教会の中にたった一人、心が無になる。教会から外に出ると光り輝く朝日がまた私と一緒に歩く。今日は木曜日、町で市の立つ日、準備に忙しそうなそれぞれのお店、出店に並ぶ美味しそうな野菜に呼ばれて、大きなカリフラワーとレタスとぴかぴかの苺を購入。いつもの店主が「Thank you lovery!」スーパーよりも新鮮でお値段もお安い。ついつい日本でもなじみのある野菜たちを手にしてしまう。
中世のハチミツレンガの町を優しい自然に包まれながら漂う自分がある。この経験はダイアモンドにも勝る心の輝き、記憶。自然の優しさに包まれて、その幸せに涙がこぼれたことありますか?
2002年5月16日
※でも、忘れちゃいけない自然に押し倒されそうな国もあるってこと。

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Symphony Orchestra

土曜夜、7時半からのSymphony Orchestraの演奏を聞いてきました。
このオーケストラはSchoolトップのオーケストラ、この他に2軍としてのシンフォニーと3軍のチェンバーがあります。
11歳又は13歳又は16歳の入学の時点で最高グレード8を持ち、スカラーシップで入学してきたメンバーが殆ど。
日本人の男の子がコンサートマスターを勤めました。彼にとって、とても名誉なことです。
私の評価はN響以上です。Soloistsの子は18歳にしてプロそのもの!
ロシアの作曲家Khatchaturianの「Louisa Cobbe」は素晴らしいバイオリンのソロでした。
何の邪心もない美しい若者の心が奏でる音色だからでしょうか?
感動を与えられるまでの音色を出すにはそれなりの努力と積み重ねが必要です。
イギリスから世界に向けて多方面の音楽が発信されていますが、日本と比べ基本的音楽環境の違いを身をもって感じます。レコードやCDでなく、なるべく生の演奏を聞きたいですね。

クラシックがこれほど楽しい国はない!こんな感覚が私にはあります。
日常生活の中にとけ込んでいるクラシックなんです。
小さな町ですがコンサートなど音楽に接する機会が多くある他、上記のSherborne Schools'  Orchestraは1ヶ月に1度ほど、昼や休みに無料で演奏を聞かせてくれます。
それにタウンセンターのストリートには路上演奏家がよく来ているんですよ。オペラ、バイオリン、ギター、etcさまざまですが、生の音楽を聴きながらのショッピングはこれまた最高です!

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UKのパブリックスクールは基本的考え方が家族!!

皆さんは「ハリーポッター」の本を、もしくは映画をご覧になったことがありますか?
イギリスのパブリックスクールのシステムと雰囲気が良く出ていると思います。広大な敷地を有するこれらの学校はメインスクールを中心に音楽の建物、美術の建物、体育館、ハウスが9棟、ランゲッジの建物(フランス語、英語・・など)、ヘルスセンター(入院の施設があり医師も曜日によっては常駐)、校長先生の住まい、ドラマスタジオ、フィットネス+ジム2箇所、テニスコート15面、プール、グランド、見渡す限りの土地が芝生で埋め尽くされての学校の敷地・・・・この土地の芝や樹木などを管理する会社も学校のもの?らしい。これが娘が通う学校の概要です。戦争時代、外地で暮らす親が子どもの学業は本国イギリスのパブリックスクールでの歴史があったからこそとは思いますが、学校全体をビックファミリーと先生方はおっしゃる。寝起きをするハウスにはハウスミストレス(先生が就任)を頂点にアシスタントハウスミストレス(ハウス専門)、調理場のスタッフ、お掃除、洗濯の専門スタッフ、ハウスフレンドの先生、GAPガール(大学に入る前の学生が1年間だけお手伝いにハウスにいる)ハウスミストレスもアシスタントハウスミストレスもGAPガールもハウスに住み、生徒たちと寝起きを共にする。ハウスミストレスがお父さんお母さん的役割でハウスが運営されていく。各ハウスによって特徴あるアクティビティが組まれてもいる。娘のハウスでは今年、ハウスミストレスご夫婦の提案でガイド(ガールスカウト)に希望者が参加。授業時間以外は自分の希望のレッスン(バイオリンなどの音楽やスポーツ)に参加し、テニスコートやジムも自由に使うことが出来る。日中でもレッスンがなければ自由にシャワーなどを利用することも可。お部屋もいくつもの大きなお部屋が一人づつのお部屋に区切られ、洋服ダンス、ベット、勉強机、イスが各人に用意されている。暖房完備も万全。
自由の中にもビック家族の規律があって、門限も各年齢によって決められている。
このハウスは年齢が縦割りで11歳〜17歳までの少女たちが一緒に暮らす。
基本的授業は年齢が横割ですが、ハウスでの生活は違った意味での良い影響があることでしょう。宿題などは上級生が見てもくれるようです。校長先生は誰もが一目おく大お母様!住環境、食環境にも勝る心環境は抜群です。これら全て子どもがのびのびと育つ環境が整っているんです。

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Dyslexia(ディスレクシア)
ママ・娘
「ママ!クラスの○○と○○はディスレクシアなんだよ。」「なにそれって!日本語で説明してよ!」私たち親子の会話が始まりました。
障害があるんだって!えッ!どうして!障害って言ってもね。日本の知能遅れとかとは違うんだよね。読むのが遅いとかなんだって。それでどうしてこの学校に入れるの?でも優秀だよ。????
お友達同士での会話で「私はディスレクシアよ。」といっている子が15人クラス中2〜3人いる。イギリスでは誰もが心に隔たりなく認めている特異的発達障害です。かのアインシュタインがそうだといわれています。
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医学的には「失読症」、一般的には「難読症」と言われています。脳損傷(頭部のケガ)や脳疾患(脳梗塞等)後の後遺症として現れる場合があります。
発達性ディスレクシアでは、視覚、聴覚の疾患ではないこと、知的には正常に成長していること、教育環境の貧困によるものではないことが証明されなければなりません。
ディスレクシアの診断は、何種類かの心理テストの組み合わせで多方面からアプローチする多軸診断によって可能になります。アメリカ精神医学協会の診断基準の中では、特異的発達障害の中の「Academic skills disorder 」にあたり、それによると「全体的認知能力に比べて、計算する能力、書く技能、又は読む技能が著しく低下している障害を総称するもの。これらの学習に直接関係する障害はしばしば、行動面で注意散漫、衝動性、多動を伴うもの」とされています。
日本では、LD(学習障害)の中の一つとして扱われていますが、広く認識されるには至っておりません。特定非営利活動法人エッジより
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これらのことを周囲に認めてもらった上で日常を過ごし、学習していくことは本人にとっても周囲にとってもプレッシャーのない生活ができます。ディスレクシアであってもそのことが分らないまま、学校生活を送り、自分自身をダメにしてしまっている子、周囲からそのことによっていじめにさらされている子がいることでしょう。ディスレクシアと言う言葉を知り、理解し、真の子どもの個性をのばしてあげられるようにしたいですね。今、私たちが人間の欠損部分として見えるものであっても、その裏側にはもっと沢山の才能が隠されているのかもしれません。その才能があるが故に、多くの人が持っている何かが欠けているように見えるのかもしれないですね。

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リサイクルできる制服

UKのスクールショップでは制服や運動着などをリサイクルしてくれます。前の学校の制服をスクールショップに預けてきたのが去年の秋、そして7ヶ月ほどして売れた分の金額が小切手で送られて来ました。

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イギリスの公立校の現状  

◆イギリスはバブル期真っ最中、この経済状況が子どもの教育現状にも現れているのでしょうか。
かつて、植民地に親がいても母国イギリスの全寮制パブリックスクールで教育を受けることができた子どもたち。パブリックスクールには親が遠く離れていても、心身の発達に満足できる教育システムが整っています。ゆえに、外国からの留学生も容易に受け入れができるシステムでもあります。
しかしながら、授業料は日本の私立とはこれまた桁はずれのお高さ!!一時、イギリスの経済状況が低迷した時期にはパブリックスクールの人気がなく、さびれ行くパブリックスクールだったようですが、現在は下記のような現状です。
これは、古今東西、日本とて同じ状況。教育の質の良さと授業料はどうも比例しているらしい。
地球の未来を担う子どもたちには心身ともに人格形成に充分な教育環境にいてもらいたいと願うばかりですが、現状は親の価値観(私欲、物欲よりも教育重視)と経済状況によって、子どもの教育環境は大きく変わってしまうようです。

◆5/2 私学に流れる生徒増加! 公立校に存続の危機 (UK Today)
ブレア首相の元顧問であり、1997年の総選挙時に労働党の政策部長を務めたマシュー・テイラー氏が、中流階級の親が自分の子供を私立校に通わせる傾向が一層強くなっていることで、公立校が存続の危機に瀕していると指摘したことが報じられた。
テイラー氏はその発言の中で、学業優秀な生徒ほど私立校を選ぶ傾向があり、公立校には授業をまともに受けられないような問題児ばかりが残されることになると主張。労働党の公約でもあった、公立校の1クラスあたりの生徒数を32名から30名に削減するという政策は機能せず、失敗に終わったと断言した。
現在、英国の有名私立校に通う生徒数は50万人にものぼるとされ、ロンドンのある地区では、子供を私立校に通わせる保護者は25%にもなる。これらの保護者は、教師不足や不十分な教育設備などの問題を抱える公立校を避け、より環境の整った私立校を選んでいるという。
しかし、テイラー氏は、私立校の繁栄は公立校の衰退を意味するとし、その深刻性を強調。また、このような教育問題に対して何らかの「特別な解決法」が必要と認めているエステル・モリス教育相の見解も支持している。
テイラー氏はクラスの生徒数を15〜20人にまで大幅削減したことで、大きな教育効果をあげたアメリカの小学校の例を引き合いに出し、公立校再建のためには思い切った政策が必要であることも指摘した。

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イギリスの大学進学率とその歴史的背景   

◆英国では大学進学率が日本よりも少ないことを皆さんはご存知でしょうか?
今日の日本では大学は誰もが行く、行ける学校ですが、英国は下記(2002/4/22 ケンブリッジ、オックスフォードも公立校出身者に対し入学のチャンスを (UK Today)のような現状を見ても分るように、日本やアメリカに比べてエリート性が高いようです。
封建時代の階級と階級意識が緩和されたとはいえ、現在でもまだ子の現象が残っていることが確認できます。
オックスブリッジ以外の大学は全て国立であり、最近では各種学校(ポリテクニーク)にも大学卒業資格を与えるようになっています。

◆イギリスの教育制度の歴史的背景を覗いてみることにしましょう!
紳士か非紳士かで二分される教育・・・1870年以降(帝国主義時代以降)義務教育制度ができる。しかし、奴隷や兵士養成所的な働く意義を教え込む差別教育機関であり、実践的科目を教え、下層階級に対しての教育機関でした。
対、本格的紳士教育機関であるパブリックスクール(イートン・ハロー校など)には貴族や貴族に憧れるブルジョア階級の学校であり、直接生産性のある学問は教えない。国の指導者になるため、紳士的風格を身に付けるための教育機関でした。
パブリックスクールを出てからはオックスブリッジ(オックスフォード大学・ケンブリッジ大学を合わせての呼び方)へ、この両大学は現在尚、実践的授業内容ではなく、紳士養成機関の下地を受け継いでいるようです。
オックスフォードの学生は卒業の年にヨーロッパ旅行をする習慣があったようですが、大学で学んだ古典ゆかりの地を訪れると言う建前の元、実際には社交実習であり、ここでも紳士養成教育の実践が行われていたようです。現在、パブリックスクールから大学に入学が決まっている学生が大学に入る前の1年間ギャップイヤーとして世界旅行をしたり、アルバイトをしたりと社会に参加することをができるがこれもその伝統上にあることなのでしょうか。
大学=紳士階級=優遇が見られることとして、当初の選挙権は大卒者には2票の投票権があり、大学や大聖堂のあるまちは「市(Sity)」とされています。
日本、アメリカは人口で決められていますよね。
日本のように就職活動をはじめとする技術系のお勉強は非紳士的な選択ということになるのでしょう?
《英》パブリック‐スクール《上流子弟の全寮制の私立中等学校(日本での中学・高校を合せたもの)
で,大部分preparatory schoolから入る. Eton,Rugby,Harrowなどが有名》
パブリック・スクールに入る前の学校をプレップスクール(Preparatory School)と呼びますが《英》(パブリックスクール進学準備の)私立小学校preparatoryの意味になります。
prepare=予習する,準備する prep=宿題;予習(時間)

日本では最終学歴がその人の人格までも推し量るべく評価とされますが、イギリスではどこのパブリックスクールで過ごしたかが評価されます。

◆2002/4/22 ケンブリッジ、オックスフォードも公立校出身者に対し入学のチャンスを (UK Today)2010年までに青少年の50%に大学での教育の機会を与えようという労働党政権の公約に沿って、オックスフォードやケンブリッジといった有名大学に、中流階級の子息のみではなく、一般の公立校からの入学志願者にも幅広くチャンスを与えるよう、政府が指導したことが分かった。
大学側がこれを無視し、一般公立校からの学生の受け入れに関し、目標数に達しなかった場合は、政府が大学側に罰金を科すこともあるという。
大学側はすでに、裕福でない家庭の学生を受け入れるための公的援助資金を提示されているという。
しかし、今まで一流とされてきたこれらの大学入学の門を、一般生徒にも幅広く開放するということに、一部では「差別撤廃という名のもとに、大学は本来学術を目的とする研究機関だという基本観念がなおざりにされている」との批判も聞かれている。
この新たな制度は2003年の9月から施行される予定であり、これによって事実上、「非中産階級」出身の生徒数が多いほど、大学はより多くの援助金を与えられ、逆に少ないとこの援助金が減らされることになる。
政府は「これらの動きは大学側から罰金を徴収することが目的ではない。重要なのは、より多くの労働者階級の学生たちが、大学で学ぶ機会を与えられること」と説明している。 

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日本の学校   

子ども達の悩みは、学校、家庭、友達、親、兄弟、好きな人、勉強、塾、自分の心、体、・・・その人それぞれと思います。
これと言った内容が見つからないまま、心が元気でないこともあるでしょう。

◎心の手足を伸ばせる自由な学校生活

制約だらけの枠組みの中で、多感な青春時代を過ごしている日本の学生たちに同情せずにはいられない。日本の教育環境は彼らを枠組みの中に押し込めようとしている。そのことに気付かないまま圧迫感にさいなまされながらの学校生活を送っているのであろう。
集団の中の「いい子」、親が喜ぶ「いい子」、あえて目立とうとしたり、自分の可能性を最大限に伸ばそうなどと考えてはいけない。出る釘は打たれるがごとく、どうしてもやりたいなら隠れてやれ。いじめの対象にされるぞ!となってしまう。

日本の学校はカチカチコッチン制約が多くて自由に手足が伸ばせない。この退屈にあくびすることさえ許されない。
それは、日本の学校の玄関を入った時から空気で感じてしまうんです。
社会の、日本の、概念の枠組みに押し込められた子どもの心に自分を打ち出せる心の余裕があるのでしょうか。
この概念が他人にばかり目が行き、自分がなくなってしまう。そうするしかなくなってしまうような・・。

自由がある、自由ほど自分の責任を問われるものはないのだから。この厳しさを知りながら自由を満喫できる学校生活が日本でも送れるといいですね。
「ねぇ、どっちがいいと思う。」と聞くとUKの友達の答は決まっている「どっちでも!あなたの自由よ。」他人のことを自分が決める権利などないよ!ということなんでしょう。
それが、思いやりであり、相手を尊重することだから。

日常会話の中で特に親子の間で命令文口調の多いい日本は自立しない子どもを育てているんだなと自分の反省を含めて思います。


◎小泉総理の言葉から
夢や目標をもった子どもは、飛躍的に成長する。学校生活は、単に知識を教えるだけの場ではない。その時期を通じて、将来、子どもたちがなりたいものや、やりたいことを見つけ、社会の中で暮らしていくためのルールを学ぶ。学校をそうした場にしていくことが大事だ。
 家庭、学校、地域が一体となって、子どもたちの可能性を最大限に引き出していきたい。それには、子どもにとって大人たちが魅力的であることも大切なことである。
小泉内閣メルマガ22号の抜粋です。

イギリスのパブリックスクールは小泉総理が理想とおっしゃる学校教育を実行しています。
何がゆえの勉強なのかを考えると、イギリス留学は人格形成途中に行うことによって意義があるような気が致します。
 日本でも、1日も早く理想の教育環境を子どもたちに与えて欲しいです。
教育基本法見直し案が国会でも出ているようです。

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